"Escargot" Ortance
坪口昌恭の新作は、ギターを加えた新ユニットでの1stアルバム。
坪口のリーダー作としての前作を調べたら、Tokyo Zawinul Bachの人力バンド以来で、実に5年ぶり。
ちょっと驚くくらい間が空いていました。
"Switchover Gravity"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62961307.html)
"ChangeGravity"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62621736.html)
本作のメンツである西田修大は、石若駿の"Song Book"、けものの新作"美しい傷"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64823829.html)と、最近参加アルバムが出てきている人で、これからの注目株と言えそう。
ドラムの大井一彌は、今回初聴きになる人だが、ユースカルチャーの注目バンド「DATS」のメンバーなんだそう。
インタビュー記事がありました。(https://i-voce.jp/feed/11600/)
そんなメンツは以下の通り。
坪口昌恭(Syn)、西田修大(G)、大井一彌(Ds)
演奏曲は、すべて坪口のオリジナルで全部で11曲。
01. Prelude pour Hortense
02. Escargot(Vocal:Kiala)
03. Muse Skip
04. Tutuala Drink
05. Baroque Pearl(Vocal:ermhoi)
06. East of Eden(Vocal:Kiala)
07. Nega Posi
08. Even Shuffle
09. Space Dragonfly
10. Black Morpho
11. Unknown Lettura
アコピによる響き豊かな打音によるイントロ的な単品からスタート。
アコピが多めだが、エレピのこともある、ピアノによるテーマぽいフレーズに、西田のギター、坪口のシンセ、メカニカルな電子音が有機的に絡み合って作り上げていくようなそんな作風。
ドラムは、8ビート、16ビートの速いリズムを基調にしたものが多めで、ときにヘヴィメタ調の大仰な展開を垣間見せたりしてくる。
西田のギターは、坪口の電子音と被っている可能性も否定できないが、多分音を出している場面はそう多くはなさそう。
そんな中でも、強インパクトというか破壊力のあるギターサウンドで自己主張してくるのは、最近知名度を開けている理由の一つと言えそう。
坪口のアコピ、エレピの美旋律と、シンセによる効果音的なものの使い方と、さらに電子音をピッピッと散りばめていく、そんな3種のセンスがバランスよく融合している、さらに、ドラム、ギターを含めて、リーダーとしての融合のセンスなんてのも出ていそう。
全般的に曲調は、ビートのはっきりしたものから、プログレ的に大仰な感じなものといった感じで、演奏のイメージ(音楽の展開とか、合いの手の入れ方、音色等々)としては、tzbのサウンドに近いかなぁという印象を感じる。
これは、前述の通り坪口のセンスがぶれていない、坪口のアイデンティティがしっかり出ているが故という事なんでしょう。
ベストは、2曲めでしょう。
"Escargot" Ortance(https://www.amazon.co.jp/dp/B07R2QFZVT/)
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