Pat Metheny "TOKYO 2019"

1_784.jpg
Pat Methenyが2019年初頭に、BlueNote東京に3週間くらいぶっ続けで登場していました。
そのときは、3つのユニットでの演奏が披露されていて、エリック・ミヤシロをフィーチャしたビッグバンド、今回紹介のドラムレストリオ、そしてSIDE EYEとして活動を続けているバンドでありました。
本作は、4枚組でリリースされたBootlegで、後半の小編成の2つのユニットの演奏を2セットずつ収録したもの。
ここでは、そのうちの ディスク1&2:ライブ・アット・東京 01/13/2019 の紹介をします。
メンツは、ベースのLinda Ohに、 これにAntonio Sanchezが加わるとPat Metheny Quartet 名義で、過去にライブもやっていたと..。
Pat Metheny(G)、Linda May Han Oh(B)、Gwilym Simcock(P, Kb)
演奏曲は以下の通り。PMGの曲が多めのセットリストはここのところ、どんなバンド編成でも似たようなもの。
Disc 1
1.Unity Village
2.Say The Brother's Name
3.Always And Forever
4.Better Days Ahead
5.New Song
6.My Romance
7.Member Introduction
8.Satori
9.The First Circle
Disc 2
1.Sirabhorn
2.Song For Bilbao
3.The Belongs To You
4.New Song
5.The Road To You
6.When We Were Free
7.Message To A Friend
8.Kakinarasu

ほぼギターソロといった演奏からスタート、途中ベースが入ってきて、ベースソロ。
このベースソロの自然な感じが妙に惹かれるところ。
続く2曲めから、Gwilym Simcock が入ってくる。
テーマ部の控えめなバッキングから、すぐにソロに突入。硬めのタッチでインパクトのあるソロを披露。
ドラムレスなので、ベースがリズムを刻む場面が多くなるが、Linda May Han Ohのきっちりとした演奏でありながらゴツゴツしない音色でのリズム提示が、全体の当たりの柔らかさにつながっている印象。
Pat MethenyからLinda May Han Ohに主役が変わるときのその親和性というかスムーズさというか、実に自然にバトンタッチしていくところがなんとも見事で、冷静に考えると、音の表現をしっかりコントロールして違和感を出さないようにしているんだろうなと思い至る。
前面に出てテーマを奏でる場面も一回でなく、ソロもたっぷりと聴かせと、しっかりと目立った活躍を見せる。
このライブで一番「おおっ」と思ったのが、Gwilym Simcock の露出がとても目立っていることで、先日紹介のQuartetの演奏と比較すると、その露出具合は格段の差があって驚くくらい。
ギターの後ろでのバッキングもさることながら、ソロでも良い味の出た演奏を披露している。
曲としては大半が聴き馴染んだもので、安心のフレーズを、いつもと異なる楽器編成で、特にここでは珍しいドラムレスのトリオ編成での演奏なので、新鮮な感覚で楽しむことができる。
Disk1最後の、拍手からあのパターンが聴こえて始まるFirst Circleは、冒頭のグダグダな手拍子も含めて、ちょっと鳥肌もの。

ベストは、Disk2の4曲め

この記事へのコメント