大西順子 "Presents Jatroit Live At Blue Note Tokyo"

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大西順子の新作は、2019年2月 ブルーノート東京ライヴ録音で、メンツに米国人リズム隊を据えたトリオ作。
前作が、このアルバムが録音されたころに発売された下記。こちらは日本人リズム隊のレギュラートリオを中心に据えた
  "XII (twelve)"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64728211.html)
ここのところ、コンスタントにアルバムをリリースしているので、気分がノっていることが感じられる。
そんなメンツは以下の通り。
大西順子(P)、Robert Hurst(B)、Karriem Rigginss(Ds)

演奏曲は、オリジナル2曲に、Karriem Rigginssのオリジナル2曲、菊地成孔とその他2曲という構成
1.Harpsichord Session -Opening-
2.Meditations for a Pair of Wire Cutters
3.Morning Haze
4.The Threepenny Opera
5.Very Special
6.GL/JM
7.Harpsichord Session -Closing-


Robert Hurstの低音をちょっと増強したようなベースのサウンドに、ガツンと叩かれる大西のピアノとの相乗効果で聴かせる迫力あるサウンドが第一印象。
2曲めでの、強打鍵での速いフレーズは、それにも増して圧巻。

大西本人がどこかで、
デビュー時のパワーは求めるな、今の自分にそんなパワーはないが、今の良さはある。
だったか、そんなことを書いていたが、充分パワフルでアグレッシブで往時に引けを取らない演奏を聴かせている。
そんなパワフルな演奏にドラムも負けじと、曲によってということになると思うが、打力強めのドラミングを聴かせる。
正直なところ、でかいスピーカーででかい音で聴いて真価を発揮する部分もあったようで、新譜会で聴いた6曲めがすこぶるパワフルでビビったのも事実ではありますが…
もちろん、ピアノとベースを邪魔しない塩梅でコントロールされているのは当然ではあるが。
冒頭にも書いたが、アルバムの頭からほとんどすべての曲で、ブルンゴリンの迫力あるベースサウンドに度肝を抜かれ、さらにピアノの強い打鍵のインパクトのある演奏に終始耳を持ってかれ、その強い印象に引きづられるが、3曲めを筆頭に多くの曲でエモーショナルに繊細な表現もしっかりと聴かせ、充実した内容の作品に仕上がっている。
とはいえ、ダイナミックなピアノ、ゴリゴリのベース、ハードなドラムと、3者のパワフルな演奏で熱く満足度の高い演奏を楽しむことができるというのが最大の聴きどころであるのは間違いない。

ベストは、6曲め

大西順子 "Presents Jatroit Live At Blue Note Tokyo"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07SKCZ7MD/)

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