Seamus Blake "Guardians Of The Heart Machine"
Seamus Blakeが活動の拠点をアメリカからフランスに移して最初にリリースした作品。
直近の単独リーダー作としては、2016年の下記らしいが、これはなぜだか未購入
Superconductor(https://diskunion.net/jazz/ct/detail/1006937810)
他は、OPUS5というユニットでの活動が目立っていたが
他にも客演している音源はいくつか出ており、特に仕事に行き詰っているような気配は見れていないと思っているが、なにが活動の拠点を移すきっかけになったのかが気になるところ。
メンツは、フランスで活動している面々を並べていると思われ、知ってる名前はなし。
Seamus Blake(Sax,Vo)、Tony Tixier(P)、Florent Nisse(B)、Gautier Garrigue(Ds)
演奏曲は、7曲がSeamus Blakeのオリジナルで、Tony TixierのオリジナルにI'm Okay で全部で9曲。
1 Guardians of The Heart Machine
2 Vaporbabe
3 Sneaky D
4 I'm Okay
5 Lanota
6 Wandering Aengus
7 Betty in Rio
8 Blues for the Real Human Beings
9 The Blasted Heath
中堅というには、キャリアを積んだミュージシャンと言えるSeamus Blakeが活動の拠点をフランスに移した最初の作品。
ピアノが露払い的にイントロでひとフレーズ奏でることで、本編でのSeamus Blakeのサックスを迎え入れるような体制を見せる1曲め。
8ビートを中心とした非4ビートの曲が多めの構成で、そんな曲に対して、ピアノトリオをバックに、Seamus Blakeのサックスの直球ストレート勝負的な、骨太なサウンドが朗々と鳴り響く。
4ビートではないが、そう複雑な拍をとるような曲でもなく、ましてやラップ、ヒップホップ等を取り入れるような術とはかけ離れた、そんな作風。
Seamus Blakeが米国での新しいジャズの潮流から一歩外れて、自身の演りたいスタイルの演奏を追求していこうという気概を感じるような印象。
ピアノトリオの3者もそれぞれ数曲でソロを取ってはいるがそこに聴きどころがある感じではなく、また4者入り乱れての丁々発止といった状況も出てこない。
曲によっては、ピアニストが現代的なアプローチを仕掛けてきてて、そこはちょっと面白いところ。
Seamus Blakeのサックスを主役に、その伴奏としてのピアノトリオという配分でサウンドを楽しむべきアルバムと聴いている。
最後の曲ではSeamus Blakeがサックスを吹かずにボーカルをとっているが、これはいらないんじゃないかと思う。
ベストは、ちょっとラテンフレーバーを感じさせる7曲めにしましょう。
Seamus Blake "Guardians Of The Heart Machine"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07M6RT34Z/)
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