"Rubberband" Miles Davis

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Miles Davisのお蔵入りになっていた音源に手を加えて、今年リリースしたもの。
1985年にCBSからWernerに移籍して録音を開始したようだが、移籍後の最初のリリースは、Marcus Millerがプロデュースした"TuTu"にとって変わられ、お蔵入りした音源。

Miles Davisのお蔵入り音源ってのは、ライブ音源は公式非公式含め多くリリースされているが、スタジオ音源というと、1970前後の電気Milesの頃にスタジオで録り貯めた音源が出ているのと、モダンジャズの頃のテイク違いが出ているくらいか。
晩年近いところでは、制作方法も変わってきていたはず(事前に作られたバックトラックの上でMiles Davisがトランペットを演奏してたらしい)なので、曲としての体裁が整ったスタジオ録音の未発表音源てのはあまり期待できないのかもしれない。
Princeと共演した音源が残っていると言われているが、こんなのもそのうち出てくるのだろうか..。

Miles Davis(Tp)
Randy Hall(G)、Arthur Haynes(B)
Anthony "Mac Nass" Loffman(Key)、Adam Horzman(key)
Vince Wilburn Jr(Per)、King Errison(Per)
Ledsi(Vo)、Michale Paulo(As)

01. Rubberband of Life (feat. Ledisi)
02. This Is It
03. Paradise (feat. Medina Johnson)
04. So Emotional (feat. Lalah Hathaway)
05. Give It Up
06. Maze
07. Carnival Time
08. I Love What We Make Together (feat. Randy Hall)
09. See I See
10. Echoes In Time / The Wrinkle
11. Rubberband

当時流行っていたブラコン調の低音を効かせたゆったりめのリズムの曲と、もう少しテンポの速いファンク系のリズムの曲と、大きく2つのリズムの曲がある印象。
当時のブラックミュージックの流行のサウンドに、その後正式にリリースされるTuTuで聞かれるサウンドが混ざったような作風。

完成していない音源を後からいじって完成させてリリースした音源であることは公表されているが、どこまでが出来上がっていて、どこからが後から付け足したサウンドかは、当然だが不明である。
 後半の記述だと完成したものがったようだが、

ベースになるリズムパターンはいくつか存在していたと想像でき、同じパターンの繰り返しでできている曲が多いことから容易に予測できる。
Miles Davisのフレーズも、おそらく録り溜めてた音源は多数存在したであろうから、その中から切り出して、要所に貼り付けることで格好良いサウンドを作り上げていることも容易に想像できる。
そういう意味では、しっかりテーマを演奏しているのは、完成度の高いトラックと言えるのかもしれない。

後からインタビューを読んだところ基本は素の演奏を踏襲しているようだが、低音のリズムを強調して、ボーカルを付け加えることで、最近の音楽として聴けるようにはしているらしい。
そういう意味では、ボーカルなしで聴いたほうが当時のサウンドに近い印象になるといえそう。

ベストは3曲めにしましょう。 ベロベロベー

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