"Somewhere Else: West Side Story Songs" Ted Nash

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Winton Marsalisが主催する Jazz at Lincoln Center Orchestra のメンバーでもあるTed Nashの15枚めのリーダーアルバムとのこと。
個人的に、Ted Nashのリーダー作はこれまで聴いたことがないだけでなく、名前の記憶もないような人。
本作は、Steve Cardenas, Ben Allison参加作ということで聴かせてもらった音源。
タイトルの通り、West Side Storyの楽曲ばかりを演奏した作品です。

肝心のメンツ2人について、
Steve Cardenasのリーダー作は、
Ben Allisonのリーダー作は、
 ”Little Things Run The World” (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a52964469.html)
を紹介していて、他にも参加作がいくつか検索すると出てきます。
リーダー作については、いずれも両者が参加している作品なので、Steve CardenasとBen Allisonは、元々共演歴が長い2人と言えそう。
Ted Nashがどちらかと知合いになり、共演を依頼したらもう1人を紹介されたという筋書きが容易に想像できます。

そんなメンツは、ちょっと変則な、ドラム, ピアノレストリオ
Ted Nash(Ts)、Steve Cardenas(G)、Ben Allison(B)

演奏曲は、上述の通りWest Side Storyの楽曲が並ぶ。
1.Jet Song
2.A Boy Like That
3.Maria
4.One Hand, One Heart
5.Tonight
6.America
7.I Have a Love
8.Something's Coming
9.Cool
10.Somewhere
11.Somewhere (Reprise)

全体に穏やかな曲調に仕上げたものが大半を占める、ドラムレスによるヘヴィな印象にならないサウンド。
さらにピアノが入らないことで、空間が広く開きすっきりとした印象に仕上がっている。
ギターとサックスによるテーマのユニゾン、それぞれの即興と伴奏がバランス良く配置され、それぞれの演奏を心地良く楽しませてくれる。

Ted Nashも、Steve Cardenasも、程よく力の抜けたような演奏スタイルで曲調にあった演奏。
Ted Nashは曲によってクラリネットを使用していて、よりリリカルな印象を感じさせる演奏を披露している。
ベースのリズムキープ力と、しっかりとした運指による演奏の推進力が全体に効いているか。

あの有名曲は、6曲め9曲めと良い頃合いで登場する。

ベストは、2曲め

"Somewhere Else: West Side Story Songs" Ted Nash(https://www.amazon.co.jp/dp/B07T6YRY24/)

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