"Live At Firehouse 12" Gerald Cleaver
Gerald Cleaverのリーダー作を聴くのは、本年4月に紹介した下記に続いての2枚め。
"What Is To Be Done" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64789001.html)
過去の参加作は、Jeremy Peltの諸作、Yaron Hermanの諸作等々いろいろと聴いています。
前々作がデュオで、前作がトリオで、本作がセクステットと徐々にメンツを増やしてきているのも、ちょっと興味深いところ。
後述の通り、すべてGerald Cleaverのオリジナルなので、アレンジの面白さみたいなものにチャレンジを始めているのかもしれません。
メンツも、J.D. Allen、Jeremy Peltと堅いところを起用して気合を感じさせる。
J.D. Allen(Ts)、Andrew Bishop(Bcl,Ss,Ts)、Jeremy Pelt(Tp)、Ben Waltzer(P)、Chris Lightcap(B)、Gerald Cleaver(Ds)
演奏曲は下記5曲。すべてGerald Cleaverのオリジナル
01. Pilgrim's Progress (5:58)
02. Silly One (8:25)
03. Tale Of Bricks (11.27)
04. Carla's Day (8:25)
05. Detroit (11:37)
冒頭、3管のアンサンブルの後、ピアノソロに続いてドラムソロが入ってきて驚くが、リーダーがドラマーならではの展開ということで合点がいく。
テンポ速めの4ビート基調のハードバップな演奏を基にしているが、ちょっとトリッキーな展開なども挟みながら、熱い演奏を聴かせる。
とくに3管がハイペースで入れ替わる展開とかスリリングで聴いてる側も熱くなってくる。
Jeremy Peltが気合いの入った冴え冴えしい演奏をしている場面が多い印象で、かなり耳を持ってかれる。
粗れた音色のサックスがAndrew Bishopだと思うが、これが全体の荒々しさを醸していて、この音が入らないとおそらくさらっとし過ぎるのではないか。
そのソプラノサックスとバスクラの持ち替えがサウンドに変化をもたらしていて、なかなか効果的に効いている印象。
そして、Gerald Cleaverの、手数が多くなってもやかましく感じない、それでいて存在感たっぷりでしなやかなドラムが、また素晴らしい。
ライブならではのテンションの高さと、各人のたっぷりととられたソロとで、短めの収録時間がさらに短く感じられる。
ベストは5曲め
"Live At Firehouse 12" Gerald Cleaver (https://www.amazon.co.jp/dp/B07X4TRDXF/)
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