Spider's Egg "Swr Newjazz Meeting"
Pedro Martinsの入ったバンドの新作が出ているのをみつけて速攻購入を決めた盤。
メンツをよく見ると、Kurt Rosenwinkelの"Caipi"バンド(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64098260.html)のメンバーであった、Frederico Heliodoro, Antonio Loureiroまで。
さらにそこに、サックスのDavid Binneyが加わるという、なんとも豪華なメンツを揃えたスイスでのライブを収録したもの。
メンツは、2管にキーボードも加えた以下の通り。
Pedro Martins (G,Vo)、Genevieve Artadi(Key,Vo)、David Binney(As,Key)、Sebastian Gille(Ts)、Frederico Heliodoro(B)、Antonio Loureiro(Ds,Vo)
演奏曲は、大半がメンバーオリジナルで2枚分全部で15曲。
Disk1
01 Fuki's tune
02 Better now
03 Edge of the cliff
04 Mad man
05 Unsaid
06 Winter
Disk2
01 Waiting for the blast
02 Verdade
03 For us
04 Nowhere to go
05 Now what
06 5%
07 Cores
08 Viver de amor
09 Sophisticated lady
メンツを見てわかる通り、ギター、ベース、ドラムのリズムをブラジル系ミュージシャンが担っていることで、当初ジャズではなくブラジル音楽のつもりで購入し、聴いていたが、David Binney、Sebastian Gilleの両名のサックスがことのほかジャズで、聴いているうちにジャズを聴いている気分に変化してくる。
特にDisk1の3曲め後半のテナーのソロとか同4曲め中程のアルトのソロ、Disk2の2曲め前半のアルトソロ等々、ここぞというところでキレキレなソロを聴かせてて萌える。
そんなジャズな気分で聴くには、大半の曲にボーカルが入っているわけだが、曲調としても個人的好みの範疇でジャズとブラジルが良い塩梅で融合していて気持ちよく演奏を楽しんでいる。
厳密にいうと、ジャズの要素よりももっとメローなAORとかそんな雰囲気の方が強い気もするが、個人的嗜好としてはそう違和感がないので、ミュージシャン側の強烈なセンスの良さと、個人的嗜好との絶妙なバランスみたいなものが取れてるんだろうなと感じさせる。
曲間に拍手が入ることでライブ録音であることがわかるが、ライブならではの熱さ粗さはあまり感じられず完成度の高い演奏を楽しめるが、それでもある種の高揚感みたいなものは出ているように感じられる。
ギターが前面に出てくると、あまり多くはないがPedro Martinsだなぁと感じさせるサウンドを聴かせている場面などもあり、Caipi Band とも Pedro Martinsのオリジナリティとも異なる新しいサウンドになっているように聴いたが…。
最後が、Toninho Hortaの名曲、Sophisticated lady(これらは歌なし)で締め括られる。
ベストはDisk1の5曲めにしましょう。
Spider's Egg "Swr Newjazz Meeting" (https://www.amazon.co.jp/dp/B07WPX2HSZ/)
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