Baptiste Trotignon "You've Changed"
Baptiste Trotignonの新作は、Baptiste Trotignonのソロとゲストが入ったほぼデュオが混ざっているような構成。
下記曲名の後ろに書いてあるのが主なゲストということになります。
近作は、Yosvany Terryとの共作の"Ancestral Memori"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64193400.html )で2017年の作品、
個名義だと2014年の"Hit"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62833066.html )以来なので、いずれにしてもかなり久々に聴くことになります。
メンツは、そんななんで書き出すだけ
Baptiste Trotignon(P)、Camelia Jordana(Vo)、Ibrahim Maalouf(Flh)、Avishai Cohen(Tp)、Joe Lovano(Sax)、Vincent Segal(Cello)
演奏曲は、Baptiste Trotignonのオリジナルが9曲、Bach, Beatles等々で全部で16曲。
01 I'm a Fool to Want You(Camelia Jordana)
02 Up for It(Ibrahim Maalouf)
03 Sugar Man(Thomas de Pourquery)
04 Crying Man
05 Sarabande
06 You've Changed(Avishai Cohen)
07 Speed
08 These Foolish Things(Joe Lovano)
09 Welcome Back
10 Here, There and Everywhere
11 Do qui flotte
12 Milonga
13 La Danza
14 Colchiques dans les pres
15 Adios(Vincent Segal)
16 Epilogue
冒頭、女性ボーカルから入るので、買う盤を間違ったかと一瞬ビビるが、ほどなくピアノが絡んできてちょいと安心する。
しかし、この情感的な演奏は、ある意味強烈に濃い音楽と言えそう。
曲名のところを見るとわかる通り、前半がデュオ多め、後半はソロ多めの構成。
前半で、女性、男性のボーカル、トランペット、といったバリエーションで変化のある演奏を聴かせ。
後半は、じっくりたっぷりと、Baptiste Trotignonのピアニズムを堪能できるということ。
大半の曲がクラシックをも彷彿とさせるような端正な演奏で、ダイナミックでおおらかで美旋律な演奏をたっぷりと楽しむことができる。
即興であっても、流暢に破綻なく端正な旋律を紡いでいく。
たまに音の端々で微妙に音をずらしてくるところがジャズで、個人的にはむふふとなるところ。
たまに3曲めの最後のようなフリーに突入してみたり、7曲めのような高速アルペジオで攻め立てるような変化球も見せ、飽きさせない。
5曲めではがっつりのバロック、10曲めではビートルズまで披露。
共演者の中では、15曲めのVincent Segalのチェロの奥深いサウンドも惹かれますが、6曲めのAvishai Cohenの冴え冴えしい演奏がもっとも好印象か。
全般的には、Baptiste Trotignonのピアノの魅力をゆったりとした気分でどっぷりと楽しむことができる作品ってことです。
ベストは、9曲めにしましょう。
Baptiste Trotignon "You've Changed" (https://www.amazon.co.jp/dp/B07WW3XBF2/ )
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