"And I Love Her" Marc Copland
Marc Coplandのリーダー作で自blogで唯一紹介しているのは、存命中のMichael Breckerが参加している盤以来ということで、自分でも驚くくらい全然聴いていないのでした。たぶん所有もこれだけ。
"Marc Colpand and .." (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a43792546.html )
そんなMarc Coplandではあるが、なぜか彼の名前だけは憶えていて新作が出るのを見つけた時、タイトル見て演奏曲みてメンツも良いからと買いを決めています。
抱き合わせの数合わせの要素が少なからずあったことも否定しませんが..
メンツはなかなかなメンツが揃った以下の通り。ソロを2つ挟んだ前作(https://www.amazon.co.jp/dp/B06XXP5739/ )でも同じメンツなのでレギュラートリオなのかもしれません。
Marc Copland(P)、Drew Gress(B)、Joey Baron(Ds)
演奏曲は、メンバーのオリジナルが全部で3曲と、共作(ってことは即興?)1曲がはいるが、有名曲多めの選曲。
1.Afro Blue
2.Cantaloupe Island
3.Figment
5.Love Letter
6.Day And Night
7.And I Love Her
8.Mitzy & Johnny
9.You Do Something To Me
ゆったりとしたフレーズに余韻をしっかりと持たせ、音数は若干多めだが、不協和音も凝ったフレーズもほとんど使わないオーソドックスなスタイルのピアノ。
タッチもそう強く叩く感じではなく、ピアノの余韻をしっかりと響かせるような演奏。
ドラムもシンバルを効果的に使ってシンシンとしたサウンドで残響の妙を聴かせる。
そして要所でドスンとバスドラの低音を響かせアクセントをつける。
ソロではそんなバスドラとフロアタムを駆使した低音の響きを利かせた迫力ある音を聴かせる。
低音のゴリッとした響きとツンツンとした中音域をバランス良く使い分けたメロディアスなフレーズを絡ませてくるDrew Gressのベース。
上記の通り演奏曲は有名曲を多く選んでいるうえに、中低速でテーマもほぼそのまま演奏しているような、全体的にも判りやすい演奏と言えると思う。
それでも、程よく現代的なフレーバーを感じさせるところがこの3者ならでは。
3者の演奏の上手さは言うに及ばず、楽器を巧みに響かせるテクニックを楽しむ演奏をコンセプトにしたアルバムといえるんじゃないか。
ベストは、即興かもしれない8曲め。
"And I Love Her" Marc Copland (https://www.amazon.co.jp/dp/B07Y4LNC11/ )
この記事へのコメント
とにかく、現代的センスを持ちながらの深淵にして緊張感ある思索的演奏は見事でした。
TBもさせて頂きます ↓
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2019/12/post-088f24.html
ちょっと前は、Esbjorn Svensson Trioだったり The Bad Plus が新しいピアノトリオのサウンドでうはうはしてたんですが、さらに先行くサウンドが聴けてウハウハしています。
直近では、須川崇志の Banksia Trio (https://www.amazon.co.jp/dp/B082JRMNX1/
)が新しいサウンドで目が離せません。
コメント内TBありがとうございます。逆TBもさせていただきました。
全く知りませんでした、須川崇志「Banksia Trio」・・・・YouTubeで聴いてビックリ、これはじっくり聴いてみたいと即注文しました。私は日本に盲点あり、よいものを教えて頂いて有り難う御座います。
とくに、一番身近な日本の新しいサウンドにエキサイトなものが多く出ていることに驚喜してます!!