"Hiding Out" Mike Holober Gotham Jazz Orchestra

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本作は新譜漁りをしていた時に、目にしていたと思うが買うまでには至らなかった作品。
Gothamというバンド名は、なんだかんだインパクトはあります。目にしたことを覚えているくらいには..。

メンツは曲によって入れ替わりはあるようですが、全部で以下の通り。
サックス、ギター、。ベースは入れ替わりが多く、トランペット、トロンボーンは入れ替わりは少ない印象。
Billy Drewes(As,Ss,Fl)、Ben Kono(As,Ss,Fl,Cl,Piccolo)、Jason Rigby(Ts,Fl,Cl)、Carl Maraghi(Bs,BCl)
Jon Gordon(As,Ss)、Dave Pietro(As,Ss,Fl,Piccolo)、Charles Pillow(Ts,Fl,Cl)、Steve Kenyon(Bs,BCl)
Adam Kolker(Ts,Fl,Cl)
Tony Kadleck(Tp)、Liesl Whitaker(Tp)、Scott Wendholt(Tp)、James de LaGarza(Tp)、Marvin Stamm(Tp)
Tim Albright(Tb)、Mark Patterson(Tb)、Alan Ferber(Tb)、Bruce Eidem(Tb)、Pete McGuinness(Tb)、Nathan Durham(BTb)
Steve Cardenas(G)、Jesse Lewis(G)、
Jay Azzolina(G)
John Hebert(B) - all tracks
Mark Ferber(Ds)、Jared Schonig(Ds)、Rogerio Boccato(Ds)

2枚組のそれぞれに組曲を入れ、その前後に1曲ずついれたような曲順
Disk1
01 Jumble
02 Flow - Movt. I : Tear of the Clouds
03 Flow - Movt. II: Opalescence
04 Flow - Movt. III: Interlude
05 Flow - Movt. IV: Harlem

Disk2
01 Hiding Out - Movt. I: Prelude
02 Hiding Out - Movt. II: Compelled
03 Hiding Out - Movt. III: Four Haiku
04 Hiding Out - Movt. IV: Interlude
05 Hiding Out - Movt. V: It Was Just The Wind
06 Caminhos Cruzados
07 Caminhos Cruzados [Radio Edit]

1枚めはテーマこそアンサンブルを元にした演奏で、演奏の中心はギターだったり、ピアノだったり、管楽器だったりするが、それらのソロでの即興を中心としたもの。
2枚めの演奏は、アンサンブルを重視したような作風というふうに聴いた。
実際のところは、そこまで明確に分け隔てするようには作られてはいないが、どうにも2枚めの叙情的な雰囲気に包まれた曲調が即興よりも強い印象になっていて、そんなイメージを形成することになっているよう。

ビッグバンドジャズの真骨頂は、アレンジの妙にあって、各人のソロ、即興は、その分厚いサウンドの付随物的な扱いになりがちで、そう重要視する必要のない部分、ってのが、個人的にだが、これまでもここのところも含めてビッグバンドの価値観だと思っているが、
本作はジャズの真骨頂であるアドリブとビッグバンドの面白いところをバランス良く配していながら、その塩梅が1枚めと2枚めとで変えていながら、それぞれの良いところをしっかりと聴かせているのがいやらしいところで。
個人的には、これまでのビッグバンドの面白さを覆して、1枚めのほうをおもしろく聴いたんですが、そんなわけでこのアルバムだけの話ではなく、これからのビッグバンドジャズの在り方(聴き方、楽しみ方)みたいなところまで逡巡させていろいろ意味深に聴いてしまいました。

というのが、この2枚をどっぷりと聴きながら感じたこと。
個人的な意識改革程度の話ですが..。

ベストはDisc1の1曲めにしましょう。

"Hiding Out" Mike Holober Gotham Jazz Orchestra (https://www.amazon.co.jp/dp/B07RN38J9B/ )

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