Aubrey Johnson "Unravelled"

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Lyle Maysが逝去(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/473528016.html)され、Pat Metheny Group の新しいサウンドが聴けないことに焦燥感を感じています。
Lyle Maysの最後の音楽仕事として、彼の姪のアルバムにExective Producerとしてクレジットされているということで、追悼を込めて速攻購入をしてきました。
ちなみに、produceには、本人であるAubrey Johnsonと、Steve Rodbyがクレジットされています!!

演奏者は、自分が知ってる名前はなさそうです。ピアノトリオを中心に、バイオリン、アコーディオン、木管楽器が曲により入る構成
Aubrey Johnson(Vo)
Chris Ziemba(P)、Matt Aronoff(B)、Jeermy Noller(Ds)
Michael Sachs(Bcl:1,4-9,As:2,5)、Tomoko Omura(Vln:1,2,4,6-10)、Vitor Goncalves(Acc:3,11)

演奏曲は、Aubrey Johnsonのオリジナルが4曲にその他7曲という構成。10曲めは、日本盤の追加トラック。
1.Unravelled
2.Lie in Wait
3.Dindi
4.No More I love Yours
5.The Peacocks
6.Love Again
7.Happy To Stay
8.These Days
9.Voice Is Magic
10.Beatriz
11.Karate

1回通して聴いて、Paula Santoroのアルバム(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61982134.html )、Maria Schneiderのアルバム(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a49866431.html )、クラシック(特にオペラ)のような要素を感じたのが第一印象。

主役であるAubrey Johnsonのボーカルは個人的に声音は好きな感じで、歌詞以外にスキャット、擬音のようなものも織り交ぜ、低音から高音域まで縦横無尽に使い音程を細かく変化させる歌唱が特徴的。
特に高音の使い方がオペラっぽさを強く感じさせる。
11曲めは、完全にクラシックのソプラノの歌唱といった趣き。

ジャズらしくない楽器として、バイオリン、アコーディオンが数曲で起用されており、
特に2曲めのバイオリン、3曲めのアコーディオンとか、効果的に良いアクセントと楽曲の拡がりに繋がっていると感じられる。
さらに、4曲めではバスクラ、バイオリン、ピアノの掛け合いによるアレンジに、Aubrey Johnsonのボーカルとが相まってMaria Schneiderのサウンドをもっとも彷彿とさせる。
いろいろな風景を想起させるようなサウンドで、個人的にはここも萌えるポイント。
そして、そこここであらわれるピアノソロがLyle Maysの演奏を彷彿とさせる場面がいくつかあって、訃報を聞いた直後に聴いている身としては、涙をそそられるところ。
Chris Ziembaとクレジットされているが、もしかしたら、クレジットなしでLyle Mayが客演しているところがあるんじゃないかと勘ぐりたいくらい。

9曲めが全部日本語で歌われていて、そもそも歌詞を聞かないうえに聞いても判らない前提で聞き流してたら、中盤のところで、♪風に乗って〜 なんて聞こえてきて、「えっ⁈」となったのが最初に聴いたときで、すぐにもう一度最初から聞き直してすべてが日本語であることを再認識した次第。
冒頭は名詞の羅列が続いているので、余計に歌詞認識するには分かりづらかったかなぁと…。

ベストは2曲めで。

Aubrey Johnson "Unravelled"(https://www.amazon.co.jp/dp/B081KQXXLJ/ )

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