中牟礼貞則×南博×加藤一平(20200229)

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この組み合わせは、南さんからの提案で実現したものと聞いていますが、ギター2人にピアノというトリオ構成でのライブです。
2人のギターが、重鎮中牟礼に、若手の過激系筆頭?の加藤ということで、この組み合わせでどんな音楽が飛び出てくるか興味津々で会場に赴いた次第。

開場するくらいの時間に着きましたが、その後も続々とお客さんが入ってきて、予想以上(失礼)の集客にちょっと驚くくらい。(20人弱はいたのでは?)

セッティングは、ピアノが左側に移動され、その手前に中牟礼さんが立ち、元々のピアノの場所に加藤君が座るという配置。
ちょうど、左前から右奥への斜めな配置といった塩梅。
加藤の足元にはペダル類がたっぷりと並べられています。

メンツをあらためて書き出すと以下の通り。
中牟礼貞則(G)、南博(P)、加藤一平(G)

定刻を5分も過ぎたところで開演。
演奏するのはすべて、スタンダードかジャズメンオリジナルで、Duke Ellington, Toots Sealmanとかがあったような..。
各人のオリジナルはなし。(1つだけ例外、後述)

曲によって、3人の誰かがイントロ的な演奏をした後に、テーマを多少なりとも崩しながら演奏し、その後はアドリブへと続くようなオーソドクスと言えるような進行が基本。

聴いていて、加藤が中牟礼を凝視して、バッキングで暴れようと目論んでいるのが見てとれるが、中牟礼は意に介さず、加藤が暴れ始めると中牟礼が引き気味になってしまうような場面が多数みられたか。
中牟礼が引いてしまうので、南は場を取り繕うようにバッキング的な演奏をしてくると、加藤がそれにのっかる。すると中牟礼の出る幕がよりなくなって聞く体制に入ってしまうと..。

もっと中牟礼が自分の演奏を誇示して、あるいは加藤がもっともっとメリハリをつけて中牟礼が主導権を握るような展開を促せたら、暴れる加藤を、中牟礼、南の2人で受け止めるくらいのバランスになってもっと面白かったんじゃないかというのが正直なところ。
そんななんで、加藤はオーソドクスな音色を使っての演奏が多かった印象。過激な音をもっともっと駆使したかったんじゃないかと思うが..。

2nd setの冒頭が、それぞれのソロからスタートしたが、中牟礼が、2ndの冒頭をそれぞれのソロを披露することを提案したとのMC。
1st setで各自の演奏の良い部分がしっかり披露しきれなかったから、まずは各人の持ち味をしっかり提示することをを優先したんでしょう。
ここで、中牟礼、南はスタンダードをしっとりと聴かせていたが、加藤は今作ったと言ってオリジナル(ノートランクス)を披露。ここで電気処理を存分に駆使した過激なサウンドを爆裂していた。

2ndの後半になって中牟礼のフラストレーションが溜まってがっつり弾き出したところで、本来の面白さが出てきたかなぁとは思ったが。

1st setが50分くらい、2nd setも似たような感じ、さらにアンコールにも応えてくれました。
次回があるなら、より融合し進化した変則編成のトリオが聴けるんじゃないかと思うが、

皆さんが辞したところで、ゆっくりとお店を後にしました。

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