Dave Holland "Enjoy Jazz 2016"

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アルバムタイトルに記載はありませんが、AZIZA(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63972333.html )のリリースツアーでのライブ音源のようです。
AZIZAは突如アルバムがリリースされその後のアルバムリリースもなく、活動の情報もほとんど日本には入ってこなかったはず。
ということで本作は正規リリースではなく、このblogでもたまに出てくるBootlegであります。
2016年1月にドイツで開催されたフェス(Enjoy Jazz Festival)からの音源。

メンツは以下の通りで、AZIZAそのまんまのメンツです。
Dave Holland(B)、Chris Potter(Sax)、Lionel Loueke(G)、Eric Harland(Ds)

元アルバムから1,3,8曲めの3曲を披露しています。がそれぞれ演奏が長いのでもの足りなさはありません。
1 Aziza Dance
2 Walkin' The Walk
3 Sleepless Night

メカニカルな気配を持った曲調ではあるが、テーマがどうのというよりは、各人の即興が前面に出ており、それを楽しむような演奏で、まさにライブならではの展開になっている。
ベースとドラムが延々と気ままにリズムを刻むなかを、サックスとギターがときにハードにときに緩慢にインプロを延々と繰り広げ、それをたっぷりと堪能するような聴き方、聴かせ方を前面に出している印象。
元のアルバムをちょいと聴きなおして差異を確認してみたが、元アルバムの方が実験色が強めの印象でよりメカニカルでエレクトリックなサウンドが前面に出ているか。
本作のライブのほうが、演者間の丁々発止よりも、各人がそれぞれに気持ちよく伸び伸びと即興を繰り広げており、良い意味で緊張感が薄めの演奏が気持ち良くもあり格好も良くもある。
Lionel Louekeのギターが電気処理を加えた攻めた音色を多めに使っていて、フレーズもオーソドックスではなく、とんがったサウンドを駆使して攻めた演奏を繰り広げる。
3曲めでボイスとオハコのアフリカンテイストを少し出してくるところがLionel Louekeの真骨頂か。
元アルバムではLionel Louekeだけが突んがってた印象だったが、ここではLionel Louekeに触発されてか、Chris PotterもすぐにChris Potterと判るサウンドでキレキレの長ーいソロを聴かせ、けっこうな気合いの入り具合も見せつけてくる。
さらに、Dave Hollandも負けじとゴリゴリなサウンドで、バッキングとは言いがたいインプロビゼーションを聴かせるし、Eric Harlandのドラムもリズムキープもなんのその、緩めのグルーブをどっぷりと楽しませてくれる。

音質もそこそこ良いし、約4年前の演奏ではありますが当時の熱い演奏を堪能することができました。

3曲なんでベストは決めません。

Dave Holland "Enjoy Jazz 2016" (http://www.cyberseekers.com/promo_dh2016-j.htm )

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