浅利史花, 石田衛デュオ独壇場+ (20200316)

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浅利史花の演奏を聴くのは、昨年9月の独壇場以来。
もう少し聴いても良いとは思うのだが、なかなかタイミングが合わず。。
今回は、ご主人であらせられる、石田衛とのデュオってことで、石田さんのピアノも聴いてみたいというのもあっての参戦であります。
石田さんの演奏は、けもの(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63238654.html )、太田朱美(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61274185.html )のリーダー作等CDでは聴いていますが、生できくのはこれが初。
ちなみに、浅利の前回の記録は
 浅利史花, 落合康介デュオ独壇場+ (20190916) (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/470158045.html )


ステージは、デュオでの最近の定位置である、ピアノを左側に持ってきた配置。
前回(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/473820421.html )加藤が座っていたあたりに、浅利が座る。ただし足元の装置類は今回は皆無で、そこが潔い(?)ところ。
前回の独壇場ではちょっと持ってきてたんですけどね..

定刻をちょっと過ぎたところで、楽器のあるところに歩み寄り、ちょっとチューニングを合わせたところで演奏スタート。
今回の浅利のギターは前回の青いヤツではなく茶系のオーソドックスなタイプのもの。
演奏曲はすべてスタンダードの範疇に入る曲で5〜6曲だったか。
石田は、体を大きく揺することなくピアノに対峙していて、同じ石田でも、幹雄の大きく体を揺するスタイルとは大きく異なる。
微妙な抑揚をつけつつ微妙にアウトさせ、コロコロとしたと形容したくなるような、気持ち良く聴いているとそのまま気持ち良く聴いてしまうくらいのウォームなピアノといった印象。
なんというか、どことなく包容力みたいなものを感じるような演奏と感じられた。
浅利のギターは、オーソドックスな王道的ジャズギターといったスタイルで、単フレーズ、オクターブ奏法、掻き鳴らし等々を駆使した演奏を聴かせる。
前回の印象よりも、流暢で饒舌なギターを弾いているように感じられたか。

大半の曲でソロはそれぞれがとってはいるが、明確にどちらかのソロという場面と双方のソロの応酬の様相を呈する場面とがあって、さらに曲によりソロでのバッキングの具合をちょっとずつ変化させてくるので、都度「今度はこうきたか!」なんて面白がりながら聴いていた。
ソロを完全に一人で演奏する場面はないことはないが、少なかったと記憶している。
緊張感とか、熱気とかとは違う、わくわく感というか展開で飽きさせないようなそんな演奏。
それと、曲の展開でのテーマとかの合わせは普通にこなすが、中ほどの曲の後テーマに入る直前くらいだったと思うがちょっとしたキメの部分があって、そんなのがピッと決まるところに阿吽の呼吸ができていることを感じてみたり。
と、全体をゆったりと楽しみながらも、小技的な部分に耳を持ってかれる、そんなえんそを堪能させてもらいました。

アンコールにも応えてくれて、1時間強たっぷりとゆったりと演奏を堪能させていただきました。

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