"Angels Around" Kurt Rosenwinkel
Kurt Rosenwinkelのトリオでのスタンダード集で2009年の"Reflections"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a58862111.html )以来のアルバムで合っていると思います。
もっとも、この頃のライブはいくつかライブを聴いていまして
さらに
"Village Vanguard 2012"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63870979.html )
メンツはこの時とは一新し、以下の布陣でのトリオとなります。
Kurt Rosenwinkel(G)、Greg Hutchinson(Ds)、Dario Deidda(B)
演奏曲は、Thelonious Monk, Paul Chambers, Charles Mingus, Joe Henderson, Bill Evans, A.C.Jobimといった面々のオリジナルに、Kurt Rosenwinkel(4), Dario Deidda(7)のオリジナルを加えた全部で8曲。
01 Ugly Beauty
02 Ease It
03 Self Portrait in Three Colors
04 Simple #2
05 Punjab
06 Time Remembered
07 Angels Around
08 Passarim
最初に引っかかってくるのが、2曲め、7曲めとかベースとギターのユニゾンで奏でるテーマの格好良さに耳が向くか。
既知無知含めてジャズメンのオリジナルを、テーマはほぼそのまま、テンポも違和感のない程よい速度で奏でていて、文章にしてしまえば、オーソドックスにスタンダードを演奏している。
なんて書くことになるが、演奏のクオリティは相当高い。
曲毎のパターンみたいなものもなく、いずれの曲もどう料理してくるかを楽しみながら聴き進んでいくような感じ。
Kurt Rosenwinkelの奏でるギターは、毎度のことながら、個性をはっきり出していながら、どこを切り取っても満足できる演奏。
曲によって若干リバーブかけ過ぎと感じる部分もあるが些細なことです。
Dario Deiddaのベースは、型にはまらない創造力をたっぷりと感じさせるフレーズを駆使しながらドライブ感たっぷりの演奏をこれでもかと繰り出してくる。この人なかなか侮れない。
型にはまらないといえば、Greg Hutchinsonのドラム。
こちらも同じ穴の狢であるが、リズムキープにとどまらず、リズミカルに曲のインスピレーションに機敏に反応するようなドラムを叩いてくる。
強靭な名手とまではいわないが、堅実な中堅ドラマーとして、自分の持ち味をしっかりたっぷりと発揮したドラミングを聴かせていると言えるでしょう。
ベストは1曲めにします。
"Angels Around" Kurt Rosenwinkel (https://www.amazon.co.jp/dp/B0842VVRNC/ )
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