"Angular Blues" Wolfgang Muthspiel
Wolfgang Muthspielももうかれこれ20年くらいは聴き続けているってことになると思います。
2014年からはECMからのリリースになっていて、これが4~5作めということになると思います。
前作は、2018年の下記
"Where The River Goes" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64642407.html )
本作のメンツは、Brian BladeにScott Colleyと鉄壁と言って良い布陣でのトリオ。
少し調べたがトリオでの演奏ってかなり久しぶりなのかもしれない。
Wolfgang Muthspiel(G)、Scott Colley(B)、Brian Blade(Ds)
演奏曲は、2曲を除いてWolfgang Muthspielのオリジナルです。
01 Wondering
02 Angular Blues
03 Huttengriffe
04 Camino
05 Ride
06 Everything I Love
07 Kanon in 6/8
08 Solo Kanon in 5/4
09 I'll Remember April
セミアコと思われるギターで丁寧に旋律と即興とを奏でるギターに、創造性をしっかりと維持しつつ、曲とギターにしっかりと寄り添ってくるベースとドラムが秀逸で、このうえない至福の時間に包まれる。
上述の通りほとんどがオリジナルで、1曲めは5拍子、2曲めは拍がとりにくい..と、実は難解な曲が含まれているが、聴いていると牧歌的でしっとりと親しみのある旋律の曲が多く、普通にスタンダードを聴いているような気分になってくる。
4曲めでギターがソリッドなものに変わって、5曲めはBe-Bopかと見紛うような速いフレーズを駆使した4ビートを聴かせる。
6,9曲めのスタンダードに挟まれてKanonと題された曲が2つ並ぶが、8曲めのソロがディレイを使って数秒遅れの自分のフレーズとのデュオを聴かせているが、このシンクロ具合は見事。
かなりのめり込んで聴いているとあっという間に1枚アルバムが終わっている感じで、何度聴いても全然飽きない。
Wolfgang Muthspielといえば、個人的にはこれまで “Real Book Stories”(https://www.amazon.co.jp/dp/B00005PJH8/ )より優れた作品に出合っていないという認識だったが、本作は比肩する or 越えた作品と言えそう。
素晴らしい作品だと思います。
ベストは1曲で!
"Angular Blues" Wolfgang Muthspiel (https://www.amazon.co.jp/dp/B084B1BKW4/ )
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