"Black Magic" Jason Miles

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Jason Milesという名前は過去から知っている気がするが、リーダー作を買うのも聴くのも初のよう。
参加作についても、Jason Milesの紹介文には必ず出てくるMiles Davisの"TUTU"は持っているが、他は記憶にないような..。
購入動機は、Jason Milesの名前は聴いたことあるなぁという記憶と、"Black Magic"というタイトルと、宣伝文句にある「ハービー・ハンコックにインスパイアされて作ったという」という語にのったといったところか

メンツは以下の通り。
Reggie WashingtonはOZ Noyの"Oz Live"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a40800759.html)、Gene Lakeは、Dave Douglasの"Spark Of Being"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60246906.html)で名前が見つかりましたが、記憶にはあまりなく..。
Jason Miles(Kbd)、Reggie Washington(B)、Gene Lake(Ds)、Jay Rodriguez(Sax,Bcl)、Philip Diszack(Tp)
Steven Wolf(Ds:5)、Jimmy Bralower(Ds:2)

演奏曲は、7曲めがMiles Davisの有名曲で、他はJason Milesのオリジナル。
01. Black Magic
02. Kathy's Groove
03. The Other Side Of The World (Intro)
04. The Other Side of The World
05. Wolfedelic
06. Interlude
07. Jean Pierre
08. Ferrari
09. Kats Eye
10. Street Vibe

全体的に大雑把には、"You're Under Arrest"以降のMiles Davisが演っていたようなサウンドの延長線の上にある作風という解釈で良いと思う。
ただし曲によって、よりロックに近いものや、Fusionに寄った感じのものなど曲ごとの振れ幅はそこそこ存在している。
7曲めがMiles Davisの曲なのはもとより2曲めはSteely DanのRoyal Scamを思い起こさせる曲、5曲めはシンセベースが入りよりエレクトリック感を強く出してきた印象。
他にも、いろいろ聴いている人には、元ネタが判るような曲があるんじゃないかとも推測できるが、はてさて。

タイトでありながら迫力のあるドラムを基調としたところで、ベースがちょっと緩めでズンズン響く低音だったり、マーカスミラーを想起させるドライブ感のある低音を響かせたり、さらにちょっと高めな音での高速フレーズを聞かせたり等々バリエーションのあるサウンドとともに聴かせる強めの推進力を持った盤石なリズムが印象的。
この強力なリズムをフィーチャーしてくるところが、晩年のMiles Davisサウンドっぽいともいえるか。
個別にはピアノがなんといっても良い味を出していて、大半の場面ではエレピを使っており、Kenny Kirklandばりの格好良いソロなんかも聴かせているが、後半のライブのパートではオルガンのビャーッというサウンドを印象的に響かせていて、これもまた迫力があって格好良い。
と、聴きどころをしっかりと作ってきている。
トランペットとサックスがフロントに入りフロント楽器としての役割を果たしているが、良い味を出しているパートもなきにしもあらずではあるが、ここが聴きどころって感じではないかなぁ。

ベストは、ライブの熱さも相まって格好良い9曲めにしましょう。

"Black Magic" Jason Miles (https://www.amazon.co.jp/dp/B085F3FGDM/ )

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