"In Common 2" Walter Smith III
前作が昨年リリースされた下記ですが、このときも In Commonがユニット名なのか、全員の名前列挙が正解なのか、良くわからなかったんですが、今回はWalter Smith III名義で書いておきます。
"In Common" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64746379.html )
しかしジャケットは、ふざけているのか、ユーモアなのか、前作ジャケットが気に入っているのか、
前作ジャケットに代わったメンバーの顔をはめ込んだだけという..
メンツは、前作からフロントのWalter Smith III, Matthew Stevensが不変で、ヴィブラフォンがピアノに変わって、ベースがHarish RaghavanからLinda May Han Oh、ドラムがMarcus GilmoreからNate Smithに変わります。ジャケの通りw
Walter Smith IIIが個人名義でのアルバム久々な気がするが、実は2018年に下記がリリースされています。
参加作では、Bill Stewartの"Band Menu"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64755290.html )、Remy Le Boeufの"Light As A Word"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/474290752.html )とコンスタントかつ順調に活動していることが分かります。
Walter Smith III(Ts)、Matthew Stevens(G)、Micah Thomas(P)、Linda May Han Oh(B)、Nate Smith(Ds)
演奏曲は、Matthew Stevensが4曲、Walter Smith IIIが5曲、1曲めが Roy Hargroveの曲で全部で10曲。
01 Roy Allan
02 Lotto
03 Cowboy
04 Clem
05 Van der Linde
06 Provinces
07 General George Washington
08 Little Lamplight
09 Opera
10 Type Rider
冒頭に Roy Hargroveの曲を訥々とした演奏で1分程度の短い演奏が入ってくるが、これは Roy Hargrove追悼の意味があるんでしょう。少しもの悲しく響きます。
全体には、ちょっと抑揚が少なめのコンテンポラリ系のサウンド。
全体にわたってリズムのミニマル感が印象的。
テーマ部のアレンジもしっかりされていてサックスとギターのユニゾンとハモリが格好良い。
曲調が曲調なんで、熱気のある演奏というよりは程よく抑制の効いた演奏の格好良さが出ている印象。
サックスはさまざまな奏法を駆使した個性的なサウンドで聴きどころを作り、ギターも音色を多少いじりながら、アウトするフレーズなども使いながら存在感を出してくる。
そういう意味では、ピアノがもうちょっとフレーズをアウトするような立ち回りをしてくれると面白さ倍増だったんじゃないかとも思ったが、まぁ些細なことです。
そして、奔放に叩きまくるドラムの格好良さこそが実はここが一番の聴きどころなのではないかと感じられる。
派手な立ち回りのドラムに対して、堅実でありながら想像力を刺激するようなベースが絡んできていて、この両者の掛け合いが、ほぼ全編にわたって繰り広げられており、そんなところが聴き応えに繋がっているか。
ベストは7曲めにします。
"In Common 2" Walter Smith III (https://www.amazon.co.jp/dp/B085RKH39T/ )
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