“Be Water” Christian Sands
Christian Sandsの新作です。年1枚とはいわないが、メジャーデビューからはほぼコンスタントにアルバムをリリースしてきます。
しっかり人気を獲得したが故のコンスタントなアルバムリリースにつながっているんでしょう。喜ばしいことです。
これが8枚めのリーダー作になるようですが、メジャーデビューは2017年の"Reach"のはずなので、最初の4枚は自主製作だったのかもしれません。
"Footprints" (http://www.christiansandsjazz.com/new-page-1 ) 2002
"Harmonia" (http://www.christiansandsjazz.com/new-page-1 ) 2004
"Raisin'" (https://diskunion.net/jazz/ct/detail/JZ120514-80 ) 20077
"Furioso" (https://diskunion.net/jazz/ct/detail/MYCJ30542 ) 2009
"Take One" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/473056328.html ) 2015
"Reach" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64185796.html ) 2017
"Facing Dragons" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64665376.html ) 2018
メンツは、ピアノトリオを基本に、ギターと管楽器がゲスト的に数曲に参加するような構成。
ベースが中村泰士でドラムがClarence Pennというのも盤石だが、Marcus Strickland, Steve Davisの3管も良いメンツを揃えている印象。そして、1曲だけ弦楽器が入ります。
Christian Sands(P,Key)、Yasushi Nakamura(B)、Clarence Penn(Ds)
Marvin Sewell(G:1,5,9,10)、Marcus Strickland(Ts:3,5,10)、Sean Jones(Tp:3,10)、Steve Davis(Tb:3:10)
Sara Caswell(Vln:8)、Tomoko Akaboshi(Vln:8)、Benni von Gutzeit(Viola:8)、Eleanor Norton(Cello:8)
演奏曲は、5曲めがChristian SandsとMarcus Stricklandの共作、7曲めがSteve Winwood、他の8曲がChristian Sandsのオリジナル。
8曲めのアレンジに挾間さんの名前があります。
1. Intro
2. Sonar
3. Be Water I
4. Crash
5. Drive
6. Steam
7. Can’t Find My Way Home
8. Be Water II
9. Still
10. Outro
いくつかのの曲がピアノトリオ+ギターで、いくつかの曲がピアノトリオで演奏されるが、印象としては、クレジット上2曲だけの管楽器が入りしっかり作り込まれたアレンジの曲に印象を持っていかれているか。
たった2曲なのにインパクトは結構ある。
つらつらと何回か通して聴いていたが、2曲めが強めだが、そこはかとなくRobert Glasperのサウンドからの影響を感じられる曲がいくつかある印象。
印象深い曲は、多くの管楽器が入り豪華な音の厚みを聴かせる曲なのは前述の通りだが、特に3曲めのインパクトは強かった。
真ん中の5曲めで出てくるMarcus Stricklandのインパクトも相当ではあるが、インパクトということでは、同じ5曲めのギターソロも圧巻。かなり格好良い。
他にも、ベースのイントロから入り、Kenny Kirklandをちょっと彷彿とさせるようながっつりのピアノソロを聴かせる7曲めの格好良さ、
雨音と鳥の鳴き声がエフェクト音として入り、弦楽器のダイナミックでありながら美しく絡み合うように奏でられるアンサンブルが映える室内楽的であり牧歌的である8曲め。
波に揺られるボートの軋み音がエフェクト音として入り、そんなゆらり揺られる雰囲気をアコギで表現している9曲め。
いろいろなエフェクト音がちょこちょこ入っていて、結構気になるが邪魔な感じではなく、程よいアクセントになっているが、この後半の展開はなんだかとっても心地よい。
なんだかんだで、聴き応えを一番感じさせるのはChristian Sandsのピアノなのかなぁとはあらためて感じている。
ベストは5曲めにしましょう
“Be Water” Christian Sands (https://www.amazon.co.jp/dp/B08542ZJPZ/ )
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