Lasse Schjerning "Meets Pedro Martins & Frederico Heliodoro"

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本作は、Pedro Martins買い。
Pedro Martinsは、Kurt Rosenwinkelの"Caipi"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64023568.html)で共同プロデュースをしているという情報で知った人。
Kurt Rosenwinkelを惹きつけるだけの、演奏テクニックと音楽のセンスを持った若い逸材ということで、参加作がリリースされると気になって買ってしまってます。
これまで下記アルバムを聴いています。

ベースのFrederico Heliodoroは、だいぶ前から聴いてる人で、これまで紹介しているリーダー作が以下のとおり。
 ”AO VIVO NO CAFE COM LETRAS” (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64215737.html )
リーダーのLasse Schjerningは、これまで聴いたことのない人で、メンツは以下のとおり
Lasse Schjerning(Ds,Vo)、Pedro Martins(G,Vo)、Frederico Heliodoro(B,Vo)

演奏曲は、Daniel Santiago(5,9,10), Frederico Heliodoro(7), Thelonius Monk(11)と、Lasse Schjerningが5曲のオリジナルという構成
01. Intro
02. The Upbeat Song
03. Interlude #1
04. Ballade
05. Terra Molhada
06. Interlude #2
07. Savassi Futuro 2
08. Tune Number One (Lasse Schjerning)
09. Salamander (Daniel Santiago)
10. Ate Quando Durar (Daniel Santiago)
11. Ugly Beauty (Thelonious Monk)

冒頭のイントロはドラムによるフリースタイルぽい演奏。
そこから、爽やか系のギターサウンドが入って2曲めに突入。
ボイスも入れたサウンド作りは、Kurt Rosenwinkelの”Caipi”と同様のアイデア。
Pedro Martinsのオハコといったところなんでしょう。
3曲めはBill Frisellとかで聴けそうなアメリカーナっぽいと言えそうな牧歌的な雰囲気を持った曲。
以降の曲も、フリー系はもとより、ロック系の強ビートの過激な曲はなく、疾走感のある格好良い曲というよりは、ミドルテンポくらいてゆったりと聴かせる曲が大半を占める。
ただそれぞれの曲が、そこはかとなくブラジル色を感じさせるような作風になっていて、そんなところが彼らのアイデンティティが出ているということでしょう。
リーダーがドラマーなので、ドラムが前面に出てくるような音作りになっていると感じる場面が多々あるが、それが悪印象になるようなところはなく曲調にあった程よいドライブ感を叩き出していて心地良い。
ベースのFrederico Heliodoroの奏でるソロは高音域を使ったペンペンいう場面が多く、これは個人的嗜好からはアレなんであるが、攻めたフレーズを駆使しているところは曲調からしてカンフル剤的で良いと思う。
が、個人的にはバッキングでの低音を響かせた渋い演奏が好感触かなぁ。
Pedro Martinsのギターは、当然だがいろいろな曲調のいろいろな場面での演奏を聴くことになるが、いかなる場面でも破綻なく個性を見せつつエモーショナルな演奏から速弾きまで披露している。
テーマでの見事な演奏はもとより、アドリブでの曲調を合わせながら、創造性の感じられる演奏は、なんだかんだでやっぱり素晴らしい。
最後の曲が、Kurt Rosenwinkelの新作”Angels Around”(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/474875971.html )の1曲めなのは、なにかの暗示を想起させるがはてさて…

ベストは、5曲め

Lasse Schjerning "Meets Pedro Martins & Frederico Heliodoro" (https://www.amazon.co.jp/dp/B088N5HG6K/ )

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