"The Anthony Braxton Project" Thumbscrew

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Thumbscrewというのは鬼才女性ギタリストであるMary Halvorsonを擁したユニットで、これまで3作のアルバムがリリースされています。
それらの紹介が以下のとおり。
"Convallaria"が2016年、"Theirs""Ours"が2018年のリリースなので2年に1枚のペースでのリリースでの活動になっているんでしょう。
最近Mary Halvorsonの名前を聞かないなと調べたら、本人のhp(http://www.maryhalvorson.com/discography/)ではコンスタントにアルバムは相応数出している 単に自分のアンテナにかかってこなかっただけのようです(反省)。

本作はタイトルが"The Anthony Braxton Project"となってて、75歳の誕生日をお祝いして作られた作品とのこと。
そのAnthony Braxtonには"Charlie Parker Project"(https://www.amazon.co.jp/dp/B00070FVRA/ )というアルバムがあるところが..。

メンツは不変の下記面々
Mary Halvorson(G)、Michael Formanek(B)、Tomas Fujiwara(Ds,Vib)

演奏曲はタイトルを見てわかる通り、多くのインプロヴィゼーションからのピックアップであることが分かります。一番大きいのが274だからどれだけ没になったのかw
01 Composition No. 52
02 Composition No. 157
03 Composition No. 14
04 Composition No. 68
05 Composition No. 274
06 Composition No. 14
07 Composition No. 61
08 Composition No. 35
09 Composition No. 14
10 Composition No. 150
11 Composition No. 79

Mary Halvorsonの固有のちょっと歪ませ、ちょっと音程をずらして、ちょっと余計な音を入れてくるギターサウンドが、まずは個性的で耳を持ってかれる。
曲によって、リズムは、はっきりとリズムを刻んでいる曲とドラムも含めてがっつりとインブロに徹している曲、さらに数曲でドラムの代わりにヴィブラフォンが起用されるが、より聴いているフリー濃度が上がっていく印象。
3者それぞれの主張が強くさらに音の表情が豊かなので、いつ聴いてもスリリングで緊張感のある演奏を楽しませてくれる。
前作が(覚えてないが、自分の文章を読むと)比較的わかりやすいサウンドだったのに比べると、なかなかにヘヴィなサウンドに変化しているのは間違いないところでしょうが(そこが Anthony Braxton なんでしょう)、しっかり聴き応えのあるサウンドを楽しませてもらえる。

ベストは7曲め

"The Anthony Braxton Project" Thumbscrew (https://www.amazon.co.jp/dp/B088N81FH5/ )

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