"Stereo Champ" 井上銘
井上銘の2017年の作品。
試聴した感じで、Fusionに近い演奏だったので、リリース時はスルーしていたが、先日中古盤を見つけたので買ってきたもの。
これまで井上のリーダー作は3つ聴いていて
"First Train" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61200599.html )
"WAITING FOR SUNRISE" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62457967.html )
"Our Platform" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/473918311.html )
他に、参加作もCRCk/LCKS等いくつか聴き、ライブも楽しませてもらっています。
"20180202" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64404732.html )
"20190220" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64741794.html )
このStereo Champの次作もリリースされているが、当然未聴。
"Mono Light" (https://www.amazon.co.jp/dp/B07HSKPHJD/ )
本作のメンツは、以下のとおり。
渡辺はリーダー作"Awareness"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64531360.html )も聴いている。
井上銘(G)、類家心平(Tp)、渡辺ショータ(Key/P)、山本連(B)、福森康(Ds)
演奏曲はすべて井上のオリジナル(1曲共作)
01 introduction
02 Comet 84
03 REMM
04 Heliotrope
05 Taiji Song 1
06 Taiji Song 2
07 Showtime Blues
08 1 Year Later
09 Soldier”R”
10 Fu-linkazan
曲によって、jazz濃度が若干高めなものもあるが、基本的には(バラード曲もあるが)明るめな曲調のノリの良い演奏が並んでいるという印象。
聴きどころはフロントを担う、井上のギターと類家のトランペットになると思うが、さすがにリーダーの井上の露出は多くなるが、ギターの旨さは際立っておりソロでのテンションの高さと相まって良い演奏をたっぷりと楽しませてもらっている。
類家のトランペットも類家らしいフレーズを駆使しつつ、曲調から大きく違わない演奏を繰り広げていて満足度の高い演奏を楽しむことができる。
そんな井上と類家の掛け合いもスリリングで楽しい。
ただ、曲調が曲調なので、両者とも熱い演奏を聴かせているところもあるが、全体にはクールなたたずまいを感じる部分が多いのが。。。
こっから個人的嗜好の問題なので、読み流してもらうということで..。
ドラムの変化をつけたパターンのリズムを叩いているのはそこそこ楽しいのだが、基本がオンビートのノリの良さを前面に出したようなドラミングを中心としたもので、もうちょっと直感的なドラミングとか、ひと癖あるサウンドを聴かせてくれると面白かったのにと思ってみたり..。
キーボードの、渡辺翔太も、リーダー作は買って聴いているくらいに楽しんではいるが、ここでは電子楽器なのでタッチで微妙な機微を聴かせるのは難儀という前提で、
フレーズで魅せるべきではあるが総じて安定の音使いといった風情で、耳を持ってかれるようなアウトしてみたりフリーに走ってみたりというギミックを仕掛けてくるような場面はほぼなく、もうちょっと創造力を前面に出した演奏を聴かせてくれても良かったのにと思うが…
それもこれも含めて、井上が指向、嗜好する”Stereo Champ”のサウンドということ。
井上の演奏は基本的には好きだし、ソロ作とかおもしろく 聴いているんで、個人的には聴き方を間違わなければしっかり楽しめるサウンドという個人的認識。
ベストは、6曲め
"Stereo Champ" 井上銘 (https://www.amazon.co.jp/dp/B071RQRTKN/ )
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