"Americana" Gregoire Maret
Gregoire Maretというハーモニカ奏者のリーダー作、これまで彼のリーダー作は未聴です。
参加作はいくつか聴いていますが、大半がフル出場ではなくゲストで数曲というところが、ジャズでのハーモニカの扱いを物語っているような..。
このアルバムは、なんといってもタイトルが直球の「アメリカーナ」。このインパクトの強さに、アメリカーナの権化Bill Frisellが参加と、話題性は充分。
他のメンツは、Clarence Pennのドラムに、ピアニストのRomain Collinは、Gregoire Maretと多く共演しているフランス人でリーダー作もリリースされてます(が未聴)
Gregoire Maret(Hmc)、Romain Collin(P)、Bill Frisell(G)、Clarence Penn(Ds)
演奏曲は、Gregoire Maretが2曲、Bill Frisellが2曲、Romain Collinが1曲、Maret,Collinの共作1曲のオリジナルを提供し、他にMark Knopfler, Jimmy Webb, Justin Vernonという構成。
01 Brothers in Arms
02 Small Town
03 Rain Rain
04 San Luis Obispo
05 Back Home
06 Wichita Lineman
07 The Sail
08 Re: Stacks
09 Still
10 Re: Stacks (Radio Edit)
タイトル通り、アメリカーナ集ということになるが、カントリー色ばかりではなく、もっと牧歌的と感じられるようなサウンドが多めか。
昨今自分が聴いているアメリカーナな音楽よりも洗練されている印象なのは、歌が入らないのからではないかと推測。
Gregoire Maretの味わい深く雰囲気たっぷりのハーモニカが奏でる主旋律がなんと言っても素晴らしい。
このサウンドなくしてこのアルバムは存在しえないと言うのは言い過ぎではないと思う。
そんなハーモニカのサウンドをフォローしているひとつめが、優しいタッチで奏でられるRomain Collinのピアノで、アルペジオでしっとりととるバッキングの素晴らしさを筆頭に、いぶし銀的に味わい深いピアノを聴かせる。
基本はこのピアノとハーモニカのデュオでの演奏で、そこにアクセント的にギターが入る曲があるような塩梅。
ふたつめが、緩く強い低音がズシーンと響いているところで、これを演奏しているのは、クレジットからするとBill Frisellってことになるのか。
そのBill Frisellのギターは、最近の傾向から想起できる音色のサウンドを多用しているが、この音楽には彼のいにしえのサウンドと言える幽玄な雰囲気のほうが映えるような気もするが、はてさて。
Clarence Pennは出番は少なく、もしかして1~2曲しか叩いてないかもしれない..。
ベストは7曲め
"Americana" Gregoire Maret (https://www.amazon.co.jp/dp/B08617FMN7/ )
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