"Telepathy Jazz Project" 服部正嗣
服部正嗣の演奏は、けっこう古くから演奏を聴いていて、
等々と、CDも相応数、ライブも頻度高く聴いています。
そんな服部君がコロナ渦に始めたプロジェクトで、オンラインセッションを演るとタイムラグで音がズレるという問題点を逆手にとって、音を聴かずに映像だけでなにかを感じ取ってセッションをするという取り組みから生まれたプロジェクト。
で、サイト(https://www.telepathyjazz-project.com/ )を作成して活動をしてます。
本作は色々なメンツによるそんなセッションを集めた作品で、Telepathy Jazzの初作ということになります。
メンツは以下のとおりで、主催の服部正嗣の入った演奏が5曲、入らない演奏も3曲入ります。ピアニスト2人、ベーシスト2人、ギター、ピアノ、トランペット、アルトサックス各1人という布陣。
石川洋行(Tp:2)、中島朱葉(As:3,6)
松原慶史(G:8)、石田衛(P:4,7)、高橋佑成(P1,3,4-7)
落合康介(B:5)、清水昭好(B:1-3,5,6,8)、服部正嗣(Ds:1-3,6,8)
演奏曲名は以下の通りで、すべてインプロビゼーションです。
1 Telepathy Jazz 1 First Impact
2 Telepathy Jazz 2 Have a Good Dat
3 Telepathy Jazz 3 Passion
4 Telepathy Jazz 4 On The Floor
5 Telepathy Jazz 5 Nowhere Sea
6 Telepathy Jazz 6 Toward The Center
7 Telepathy Jazz 7 Own Stride
8 Telepathy Jazz 8 Rain and Sleepy
3曲めのサックスとピアノの場合、サックスの運指とブレスのタイミングをみて、ピアノが合いの手を入れるような所作が見てとれるか。
4曲めのピアノデュオだと、運指量と、叩いている鍵盤が左右どちらかで、双方がバランスを取ることで主従の役割はそこはかとなくわかるんであろう、おおよそ役割分担ができた演奏を聴かせる。
なんてことを想像しながら聴いてしまうところが、こっちにもテレパシーが飛んでるのかと思ってみたり。
若干手さぐり感も感じさせつつ、しっかりスリリングなフリーインプロビゼーションジャズを聴かせている。
こういうセッションでも、明らかな破綻を見せるような状況には陥らないところがプロフェッショナルを感じさせる。
ただ、全体にモチーフ的なものに終始するのは、仕方のないところか。
おもしろいアイデアだし、上述の通りプロジェクトのサイトまで作って挑んでいるので、このあともシリーズ的に作品を作っいくんじゃないかと思う。
なので、今後の進め方、課題とその克服法とか服部さんもいろいろ策を練っていると思うが、勝手に考えちゃうと、ちゃんとした曲を演奏することとかキメを入れる手段を考えるなんてのも考えられそう。
頭を振ってでもテンポ維持をしつつ、なんらかの合図でキメを入れ合わせられれば、凄いことになりそうな気がする。
手指の合図は普段のライブでも駆使しているので、それを進化させればできるんじゃないかと期待してます。
ベストは6曲めにしましょう。
"Telepathy Jazz Project" 服部正嗣 (https://www.telepathyjazz-project.com/ )
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