"Hat and Beard" ONJQ
大友良英ニュージャズクインテットも活動歴の長いバンドになっているが、サイト(http://otomoyoshihide.com/discography/)を眺めると、2001年の"Flutter"(https://www.amazon.co.jp/dp/B00005BAEM/ )からで、Quintet以外にOrchestra, Trioも含めて今までに15作作られている模様。
自blogでは、ONJQ名義とONJO名義の3作を紹介している
"Live in Lisbon" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a42025633.html ) 2006
"Out To Lunch" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a32981622.html ) 2005
"Tails Out" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64255897.html ) 2003
本作は、先日の新譜会の際にお借りして聴かせてもらってます。
この直前のリリースが2010年のTrio+なので、だいぶ緩慢な活動ではあるが、水谷, 芳垣の両名も相当多忙だと思うし、大友も他のプロジェクトで多忙でしょうからいたし方のないところ。
メンツは、大友, 水谷, 芳垣の3人が固定で、フロントが菊地, 津上, Mats Gustafssonと変遷し、本作では類家, 今込という布陣になってきている。
大友良英(G)、類家心平(Tp)、今込治(Tb)、水谷浩章(B)、芳垣安洋(Ds)
演奏曲は、大友が2曲、Eric Dolphyが2曲、Ornette Colemanが1曲、6曲めはWayne Shorterから大友の曲へのメドレーとなっている
01 Flutter
02 ID-10
03 Lonely Woman
04 Hat&Beard
05 Straight Up and Down
06 Swee-Pea ~ There
Flutterという曲が大友のNew Jazzと書かれるバンドの初作のタイトルでもあるように、基本となっている曲のような位置づけ。
自Blogでも"Live in Lisbon"で同曲を聴いていることになっているが、ほぼ即興のフリー系ヘヴィな曲という印象。
ベースとドラムによるドロりとした感触の低音に、トランペットを主体とした管楽器のパワーあるサウンドでのテーマが乗り、さらに大友のギターが過激にノイジーなサウンドをぶち撒ける。
ONJQというとそういう印象の刷り込みであるが、そういう意味では2曲めはおとなしめな印象になるか。
3曲めは元曲が明確なので、ハードな演奏だがわかりやすい。
そして4曲めは打って変わって相当ハードなサウンドとなっている。
5曲めの延々と続くギターソロを聴いていると、ONJQは過激な大友のサウンドを聴くバンドであることをあらためて認識する。
その前に出てくる類家も相当過激だとは思うが。
わかっている人には、たまらなく魅力的なサウンドだと思うが、初心者には相当ハードなサウンド。
ただし一度聴き馴染んでしまうと、忘れた頃に聴いても「あー、これこれ」となるところが、中毒性があるというか、独特な高揚感を味わせてくれるというか。
大友もこのバンドを長く続けている理由ではないかと勘繰る。
ベストは5曲めで
"Hat and Beard" ONJQ (https://www.amazon.co.jp/dp/B085QNG9LN/ )
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