"Law Of Attraction" Mike Casey

2_010.jpg
Mike Caseyというサックス奏者のアルバムで、これはジャケのインパクトから試聴してみたところ面白そうだったので買い込んできたもの。
Mike Caseyの来歴等は調べられなかったが、本作がスタジオ録音の初リーダー作らしい。
自blogを漁ってもみたが、これまで参加作も聴いていなかった。

メンツは、サックストリオを基本として、4曲にピアノが客演する構成。サックストリオの3人は過去未聴のようだが、ピアニストのBenito Gonzalezは、Kenny Garrettの2012,2013年作で聴いていた人のよう。
Mike Casey(Sax)、Matt Dwoinszyk(B)、Corey Garcia(Ds)
Benito Gonzalez(P:1-3,14)

演奏曲はMike Caseyのオリジナルが6曲(3,5,7,8,10,11)、Jay-Z(2),Daniel Caesar(4,9),Irving Gordon(6)という陣容。
15曲と多いが、12曲め以降はボーナストラック扱いで本編の別テイクが収められている。
01 No Church in the Wild (Intro)
02 No Church in the Wild (Radio Edit)
03 Squeaky Wheel (Take 2)
04 Best Part (Take 3)
05 Dagobah
06 Unforgettable
07 Law of Attraction
08 Feel the Bern
09 Get You (Take 1)
10 Shift
11 Spoon
12 Get You (Take 3)
13 Best Part (Take 1)
14 Squeaky Wheel (Take 1)
15 Get You (Take 2)

これまでも多く体験しているとおり、サックストリオはハードな吹きまくりの演奏を堪能できるというテーゼは、ここでも概ねそれを体現できる作品と言っても良いでしょう。
ちょっとドタバタ系かもしれないくらいアグレッシブに叩きまくるドラムがなんとも格好良い。
サックスもコルトレーン、ドルフィーとかフリー系奏者の影響を感じさせるようなちょっとスピリチュアル感のある豪放系の音色での演奏をぶちまける。
ゴリゴリでありながらキレの良いがっしり系のベースとあいまってなかなか骨太な演奏を聴かせる。
4曲にだけピアノが入るが、ガツガツ叩いてくるスタイルで、豪快な演奏をより豪快に際立たせる。
4曲めからちょっとスローめな曲も含まれるが、骨太なサックスに骨太なベースの掛け合いが聴きどころって感じの演奏が繰り広げられる。
が、このアルバムでは速いテンポでドラムが暴れるテイクの楽しさが際立っている印象。
15曲とトラックは多めでありながら全体としてはそう長くない収録時間になっているのは、がっつりな演奏なので渾身の一撃を喰らわしたら潔く退くように短めの単位で曲を進めていくということなんでしょうかね。
ただ、よりアグレッシブなはずのトリオよりもピアノの入った曲のほうがよりアグレッシブなのは..。

ベストは2曲めにしましょう。

"Law Of Attraction" Mike Casey (https://www.amazon.co.jp/dp/B08BTYZK1K/ )

この記事へのコメント