"Share The Wealth" Nels Cline Singers

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Nels Clineの2018年の"Currents, Constellations"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64507565.html )以来の新作。
SingersというNels Clineの実験的なプロジェクトがあるようで、その1stアルバムになるよう。
Singersとついていたんで、もしかしてボーカル作か?といぶかったんですが、そんなことはありませんでした。

メンツは以下の通り。Scott Amendola以外は自blogを検索すると参加作は1,2枚は出てきました。でもどんな音だったかの記憶までは..
Nels Cline(G)、Brian Marsella(Kbd)、Trevor Dunn(B)、Scott Amendola(Ds)、Cyro Baptista(Per)

演奏曲は、以下の通り。1曲めがCaetano Velosoで、残りすべてがオリジナルで、曲によってはほとんど断片的なモチーフだけってのもあったよう。
01 Segunda
02 Beam/Spiral
03 Nightstand
04 Stump The Panel
05 Headdress
06 Princess Phone
07 The Pleather Patrol
08 Ashcan Treasure
09 A Place On The Moon
10 Passed Down

全体に比較的周期長めでも明瞭なリズムがミニマル的にシンプルなパターンでしっかりと鳴ってるイメージ。
だが、いわゆる楽器を演奏しているというサウンドだけでなく、シンセのような電子音、ノイズのような音なども多用されていて一筋縄ではいかな様相。
さらに、曲の展開も劇的に変化したりして、気持ち良く聴いているには少々難解で、果てはフリーインプロに近い状況まで突き進む場面も。
演奏の凄さはひしひしと感じられるがちょっと捉えどころのなさを感じることもあって、そんなところがフリーインプロの比率が高いことを想起させ、聴き応えはあるがちょっと侮れない。
1曲め後半の、サックスキーボードギターによる短いソロの応酬がもの凄い高揚感で、ここが一番ジャズらしい熱さのあるところだったか。

ベストは6曲め

"Share The Wealth" Nels Cline Singers (https://www.amazon.co.jp/dp/B08KBH62H5/ )

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