"There Is A Tide" Chris Potter

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Chris Potterの新作は、すべて1人でこなして作られたもので、これもいろいろな人が作っているコロナの影響が生み出した産物ってことになります。
クレジットを全部書き出してはいないですが、以下のような感じで、まぁいろんな楽器をこなしています。
冷静に眺めていると金管楽器は使っていなさそうなので、過去から作曲、デモ作りとかで演奏はしていた楽器なんだろうなと推測。
Chris Potter(Ts,Ss,Cl,Bcl,Fl,P,Kbd,G,Ds,Per)

演奏曲は以下の通り、すべてChris Potterのオリジナル。
1.I Had a Dream
2.Like a Memory
3.Mother of Waters
4.Rising Over You
5.Oh So Many Stars
6.Drop Your Anchor Down
7.Beneath the Waves
8.Rest Your Head
9.As the Moon Ascends
10.New Life (In the Wake of Devastation)

ドラム、ベース、ピアノ、ギター、サックス。。と書き出さなくてもクレジットに書いてありますが、全部Chris Potter一人で演奏しているんだそうです。
テーマ部を管楽器を中心にしたアンサンブルで聴かせ、ソロは自身の持ち味であるテナー、ソプラノ、バスクラとかを使う場面が多めか。
ソロでのバッキングは鍵盤楽器をいくつか使っているような感じ。
曲としては、ちょっと一筋縄ではいかない気配もあるが、しっかり聴くとそう難解な拍、リズムって感じのものではなく、曲調も明るめなもの。
テンポも程よくゆったりめなのは、普段使わない楽器でも演奏できるようにってのを考えているんでしょうかね。
その分、明瞭で気持ちよく聴ける作風に仕上がっている。
そういう意味では、最近の難解なジャズを多く聴いている身には、曲という範疇ではスゲェって感覚とか独特の気持ち良さ(悪さ)とかには至らないかなぁという感じもなきにしもあらず。
そういう目当てで聴くというよりは、ポッターの軽々と朗々と吹き上げるソロの気持ち良さを楽しむのが主体ってことになる。
とはいえ、ラージアンサンブル的な雰囲気を感じさせつつ、ポッターが木管楽器だけを演奏していることで固有な響きを聴かせており、よく考えられて作られているアンサンブルもなかなか秀逸で侮れない。

ベストは9曲めにします。

"There Is A Tide" Chris Potter (https://www.amazon.co.jp/dp/B08JDTQZ3J/ )

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