"True Design" Giveton Gelin
"True Design" Giveton Gelin
本作は、年末の新譜会(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/479085108.html )で聴かせてもらって聴いたほうが良いと思って買い込んできたなかの1枚。
例年年末に落穂拾い的に数枚購入していますが、その2020年版ってことです。
Giveton Gelinは、2021年にジュリアード音楽院を卒業予定(当時)という非常に若い人で、本作が初リーダー作とのこと。
初リーダー作でこれだけ話題性があるってのは、今後もとても楽しみな逸材と言えそうです。
メンツは、オーソドクスな2管クインテット。Micah Thomasは"In Common 2"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/475959127.html)のメンバー、サックスが今回落穂拾いで買った1人であるImmanuel Wilkinsが入ります。
他の2人は初聴きのようですが、Philip Morrisって名前が。。。
Giveton Gelin(Tp)、Immanuel Wilkins(As)、Micah Thomas(P)、Philip Morris(B)、Kyle Benford(Ds)
演奏曲は、6曲め以外すべてGiveton Gelinのオリジナルでよさそうです。その6曲めが、師匠のRoy Hargroveに捧げた曲でした。
1.The Interlude
2.Inner Perception
3.Grand Street
4.The Worshipper
5.Search For A Mutual Connection
6.Everytime We Say Goodbye
7.The Interlude(Reprise)
8.What Will I Do
9.Splendid Wonders
10.Cycles Of Life
11.True Design
12.The Interlude(Final)
曲としては、モダンジャズ、ハードバップを範としたオーソドックスな4ビートジャズを中心としたもの。
Giveton Gelinのトランペットが骨太でハリがあり、それでいてきれいな音色での勢いのある演奏をする人で、このアルバムはこのトランペットを聴くことが主な目的と言えるでしょう。
すべての曲に登場するわけではないが、音色柔らかめなれどフリークトーンなども使って吹きまくる感じのサックスが対比的?に配される。
テンポ速めの曲でのドラムのとくにシンバルによる煽りで演奏の勢いが増してくる感じは見事。
後半のしなやかな曲でのしなやかなドラムも格好良いが、そういう意味ではベースのほうが万能選手かも。
と、つらつらと何度も聴いていたら、実は真の演奏の要はピアノなんじゃないかと思い始めたら、また全編聴き直さなければとキリがありません。
6曲めがロイの追悼の曲。力強い音でしっとりと聴かせ、それが哀しさを想起させる良い演奏です。
ベストは11曲めにします。
"True Design" Giveton Gelin (https://www.amazon.co.jp//dp/B0874RJTVP/ )
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