"Infernal Machines" Darcy James Argue

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一時期いろいろと聴いていたラージアンサンブルですが、相変わらずいろいろと凝ったアレンジを聴かせるバンドが、まだまだいろいろと出てきていて、最近は中堅ベテランミュージシャンが大所帯バンドを擁してアルバムを出すような状況にまで拡大してきている。
自分が聴き始めた初期に紹介しているDarcy James Argueですが、当初紹介されていた本作を聴き逃し他のアルバムを聴いていました。
最近、中古で安価に本作を見つけまして、今さら的に購入してきた次第であります。

メンツは以下の通り。他の2作と細かくは比較していませんが、楽器編成は大きく変わらず、メンツも多少の入れ替わりはあるようですが大きくは変化ないんじゃないかと思います。
Erica von Kleist(Fl,Ss,As)、Rob Wilkerson(Fl,Cl,Ss,As)、Sam Sadigursky(Cl,Ss,Ts)、Mark Small(Cl,Bcl,Ts)、Josh Sinton(Cl,Bcl,Bs)
Seneca Black(Tp)、Tom Goehring(Tp)、Laurie Frink(Tp)、Nadje Noordhuis(Tp)、Ingrid Jensen(Tp)
Mike Fahie(Tb)、Ryan Keberle(Tb)、James Hirschfeld(Tb)、Jennifer Wharton(Tb)
Sebastian Noelle(G)、Mike Holober(P)、Matt Clohesy(B)、Jon Wikan(Ds)
Darcy James Argue

演奏曲は下記7曲。すべてDarcy James Argueで良いと思いますが、10分前後の曲が並びます。
1.Phobos
2.Zeno
3.Transit
4.Redeye
5.Jacobin Club
6.Habeas Corpus (For Maher Arar)
7.Obsidian Flow

拍の違いだったり、リズムキープの楽器が異なったりと、さまざまなシチュエーションに応じてさまざまな表情を見せてくるところは、さすがに昨今のラージアンサンブルとしてのセオリーと言っても過言ではないところ。
が、一貫してリズムが明瞭に判別できるところと、演奏のキレが良いところを本作で特筆したい。
輪郭が明瞭になることで、演奏の全体像を把握しやすくなることと、何より演奏が格好良さが引き立ってきていると感じられる。
管楽器の縦横無尽なアンサンブルの面白さもさることながら、4曲めでは伸びやかなギターがフィーチャーされちょっと幻想的な雰囲気を醸し出いていたり、5曲めではさまざまな低音楽器が次々と前面に出てくるようなと、変幻自在にいろいろな技を繰り出してくるアレンジを見せてくれる。
これまで聴いてきたダーシーの作品の中では、このアルバムが一番好きなアルバムです。
ってことは新作になるに従って、自分の好みから外れてきている感じもなきにしもあらず。
いろいろメッセージ性を強調したり考え過ぎるようになってるのかなぁなんて気もしているがはてさて。

本作のベストは3曲めにしましょう。

"Infernal Machines" Darcy James Argue (https://www.amazon.co.jp/dp/B00284XLVQ/ )

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