"Jabuticaba" Jabuticaba

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最近、人気急上昇中のピアニスト、永武幹子のアルバムが2枚立て続けにリリースされました。
1枚は自身のリーダートリオで、もう1枚がサックスの加納奈実とのデュオである本作。
永武さんのライブはいろいろ見ているのだが、実はこの2つのユニットについては、これまで生で見る機会がありませんでした。
なので、どんな演奏をしているのか知らない中でのアルバム聴取ということになりました。

メンツは、加納、永武のデュオに、最後の曲だけ、永武トリオの2人が加わります。
加納奈実(sax)、永武幹子(P)
織原良次(B:8)、吉良創太(Ds:8)

演奏曲は、永武、加納とも2曲ずつのオリジナルと、Cesar Camargo Mariano, Carla Bley, Leslie Bricusse, Lee Konitzで全部で8曲という構成。
1. Samambaia
2. 桜東風
3. Wrong Key Donkey
4. What Kind of Fool am I
5. Play Fiddle Play 〜 Kary's Trance
6. Foggy Mind
7. Mysterious Dress
8. Along with You, Sunny man (Bonus Track)

何度かつらつらと聴いてから、しっかりと聴き直すような聴き方をしたのだが、加納の伸びやかなサウンドで奏でられるサックスの心地良さが第一印象。
曲調も含めて、キレの良い朗々としたサウンドが持ち味といったサウンド。
ピアノが、個人的な感覚だが、デュオで空間がたっぷりと空いているからかちょっと音数多めな感じがする。
あまり強い打鍵を使わないのは、編成と曲調からは、納得できるところだが、ちょっと永武らしくない気もする。
もっともその分低音をきっちり響かせてはいる。
とくに3曲めのストライドぽい低音のアルペジオが格好良い。
4曲めがバラードとなるが、しっとりと実に美しいサウンドながらしっかりとした演奏を聴かせる。
最後の曲で、この後紹介予定の永武トリオの織原、吉良が入ったカルテットでの演奏が入り、8ビートのポップな演奏で締め括られる。
全体に、ハキハキとした確固たる意識を感じさせるようなサウンドであることと、永武の左手の低音がよく響いていて、よく動いているのが印象的。

ベストは2曲めにします。

"Jabuticaba" Jabuticaba (https://www.amazon.co.jp/dp/B08SD5SCP3/ )

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