"Let My People Go" Archie Shepp / Jason Moran

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この盤は、新譜漁りをしているときに見つけたもの。
ここのところ気になる活動、作品がいくつか出てきているJason MoranがArchie Sheppとデュオでアルバムを作っているというのは、なかなかに興味をそそられた。
過去作では、
 "Thanksgiving at The Vanguard" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64578182.html )
が良いアルバムでした。
お相手のArchie Sheppですが、実はこれまで、自身で積極的に聴こうと思ったことはなかったはずで、
往時の問題作、"Four for Trane""Fire Musin""Attica Blues"とかタイトルは知っているけど聴いたことは無いはず。
後年のVinusレーベルでの諸作も(当時一部で?)あまり評判よろしくなかったのでスルーしています。

ということで本作は、両名によるデュオ作で、2017年2018年のジャズフェスでのライブ録音。
Archie Shepp(Ts,Ss,Vo)、Jason Moran(P)

演奏曲は、Duke Ellington, Jason Moran, John Coltrane, Billy Strayhorn , Thelonious Monkにトラディショナルを2曲という布陣
1.Sometimes I Feel Like a Motherless Child
2.Isfahan
3.He Cares
4.Go Down Moses
5.Wise One
6.Lush Life
7.Round Midnight

Archie Sheppの泣きのサックスから、低音をブホッと鳴らす所作とか、なかなかにインパクトが強く、求心力というか求聴力の凄さが際立って感じられる。
テーマ含め多くの場面では、Archie SheppのフロントでのパフォーマンスにJason Moranのバッキングという構成になるが、ピアノソロの場面になると、おおらかでダイナミックでありながらそれでいてメロディアスに、サックスのインパクトに全然負けていない見事な好演をみせる。
これがけっこうな聴き応えで、ピアノソロの箇所だけじっくり聴いてても満足度は高い
そして要所ではArchie Sheppが歌声を披露していて、これが嬉しいのか余計なのか微妙なところがこのアルバムの・・真骨頂。(Archie Sheppの歌ってあまり良い評判聞かない気がする。)
曲の間に、観客の拍手、歓声が入るが、これは取ってつけたようでこれは個人的にはちょっといただけない。

ベストは、3曲めにしましょう。

"Let My People Go" Archie Shepp / Jason Moran (https://www.amazon.co.jp/dp/B08RH7J6W6/ )

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