"The Rain" Hironobu Saito

2_080.jpg
西藤ヒロノブ(大信)が、Fresh Sound New Talentに残したリーダー作の1つで、2008年にリリースされたもの。
某店で中古漁りをしていて見つけたもので、正直なところメンツを見て購買意欲をそそられたのが購買動機。

そんな気になったメンツは、Walter Smith, Aaron Parks, Kendrick Scott・・といった面々。
自blogを漁ると、Kendrick Scottの初リーダー作 "The Source" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a48091212.html )とだいぶかぶっていることがわかり、この頃一緒に活動していた仲間達だったんでしょう。
2曲参加のGretchen Parlato含め、今やそれぞれがリーダー作を出したり第一線で活躍している面々が揃っている。
Hironobu Saito(G)、Walter Smith(Ts)、Aaron Parks(P,Fender Rhodes)、Yasushi Nakamura(B)、Kendrick Scott(Ds)
Gretchen Parlato(Vo:3,7)、John Ellis(Ss,Bcl:1,5,11)、Machiko Ozawa(Vln:1,3)

演奏曲は、1曲を除いて西藤のオリジナル。
01.Winter Rain
02.Asphalt
03.Message To You(Peace For Cure)
04.FDR Drive Nights
05.The Rain #1
06.Nature World
07.Finite Reminders
08.Havanascape
09.I Wish I Knew
10.Sky After The Rain
11.The Rain #2

冒頭の厳かなピアノにバスクラが絡むイントロが、ちょっと重厚な感じと幻想的な雰囲気とを醸していて、アルバム全体がこの雰囲気に終始するとちょっと重いなぁという聴き始め。
2,4曲が、ちょっとノリの良い曲で、2曲めは、なんとなくさらばシベリア鉄道を想起させ、
4曲めはAaron Parksがフェンダーを弾く。
2曲でGretchen Parlatoがしっとりとポップな歌唱を披露するが、彼女の歌唱の印象からするとより軽やかな歌い方なのは、本作が2008年とデビューの頃だからか。
5曲めが…おどろおどろしい雰囲気のアルバムのなかでは完全異色の小品(でも、これがアルバムタイトル曲)。
全体として曲調は、8ビートのFusion色を若干濃いめに感じるようなものを中心に、そこはかとなく和テイストを感じるフレーズが紛れているか。
このアルバムは、たぶんさりげなく凝ったことを演ってるアレンジと、絶妙に聴かせるアンサンブルの妙とを聴かせることが主眼ではないかと推測。
そういう意味でも、バッキングとのコンビネーションで良い味を出すAaron Parksをピアニストに選んでいるのは正解だったんだろうなと思う。
アルバムを通して一番目立っている印象。

ベストは8曲めで

"The Rain" Hironobu Saito (https://www.amazon.co.jp/dp/B001GM6C30/ )

この記事へのコメント