"Road To The Sun" Pat Metheny

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Pat Methenyの問題作。
Pat Metheny名義の作品ではありますが、自身が演奏しているのは11曲中1曲だけとのこと。
自身が演奏しないことをコンセプトにしたアルバムです。
前作は難産だった(?)オーケストラと共演した作品でした。

演奏は、前半後半で奏者が異なるが、いずれも過去にPat Methenyの曲を演奏したことがある面々
 Jason Vieauxは、"Images of Metheny"(https://www.amazon.co.jp/dp/B000BKSJA2/ )
 LAGQは、"LAGQ's Guitar Heroes" (https://www.amazon.co.jp/dp/B00020PVUC/ で Letter From Home をカバーしている。
Jason Vieaux(1-4)
The Los Angeles Guitar Quartet(5-10)
Pat Metheny(11)

演奏曲は、すべてPat Methenyのオリジナル。
01.Four Paths Of Light, Pt. 1
02.Four Paths Of Light, Pt. 2
03.Four Paths Of Light, Pt. 3
04.Four Paths Of Light, Pt. 4
05.Road To The Sun, Pt. 1
06.Road To The Sun, Pt. 2
07.Road To The Sun, Pt. 3
08.Road To The Sun, Pt. 4
09.Road To The Sun, Pt. 5
10.Road To The Sun, Pt. 6
11.Arvo Part: Fur Alina

通して幾度か聴いて、正直なところPat Methenyのアルバムという意識で聴くと、なんかちょっと違和感を感じるようなそんな作品。
(逆説的には、Pat Metheny関係なく聴けば、良質なクラシックギターによる現代音楽作として聴ける)
一部、"ぽい"曲も含まれているが、そもそも影響を受けている人は多いのであまりそれが売りになる感じではない。
じっくり聴いていると、ぽくない曲の多い前半の曲でも、さすがにカバー集を作るような人なのでそこはかとなくPat Methenyを想起させるフレーズが紛れていてニヤッとするが、そこまで聴き分けようって魂胆はマニアック過ぎるでしょう。
ギターの音色(演奏時の所作の個性とか)、手ぐせフレーズみたいなもので、"ぽさ"を感じるんだと思うが、基本的にその辺が削がれている分、楽譜に書かれた音が頼りってことになるはずだが、個人的に譜面上に記された内容だけでPat Methenyらしさを認知し切れないってのは、作曲ではなく演奏に共感している比率が高いってことなんでしょう。
個人的にPat Methenyをはっきりと感じるのは6曲めとか9曲めあたり。曲というよりは、おかずっぽい成分でオッとなっているような気がする..。
曲からPat Methenyらしさを充分に感じ取れているかは正直微妙だが、曲の良さはしっかり享受できているつもり。
最後の曲だけ本人の演奏だが、ピカソギターを使った抽象画的な演奏なので、これでPat Methenyの演奏を期待した人の満足感が得られてるのかはちょっと微妙。

ベストは...3曲めにしました。

"Road To The Sun" Pat Metheny (https://www.amazon.co.jp/dp/B08PBJKVFP/ )

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