"エアジン・ラプソデー" 明田川荘之
コロナ禍で、入手困難だったりそこまで手が回らなかったりでこれまであまり聴けていない邦人ジャズを集中的に聴かせてもらう機会を得ました。
そのため散発的にちょっと古い日本人のジャズの紹介が紛れ込んでいます。
本作は、アケタの店の店主であらせられる明田川荘之さんの1985年録音のアルバムです。
育ったところがアケタの店がそう遠くないところで当時(中学生の頃から?)からその存在は知ってまして、当時ジャズなんて聴いてなかったですがお店の存在を知っていたってのは、それはそれで凄いことだと思います。
メンツは以下の通り。板谷さん以外は現在も活動している方々ですが、管楽器の3人はこれまで聴いたことはない気がします。
明田川荘之(P,Ocarina)、吉田哲治(Tp)、板谷博(Tb)、池田篤(As)、榎本秀一(Ts)、吉野弘志(B)、楠本卓司(Ds)
演奏曲は5曲、1曲めが国安、2~4曲めが明田川の作。
1 Saito 国安
2 Aketa's Grotesque 明田川
3 Gyoza Blues 明田川
4 Airgin Rhapsody 明田川
5 Now, O Now I Need must Part :John Dowland
曲の初めに、明田川による曲紹介が入る。
ベースのアルコ弾きによるソロからの大らかな雰囲気のテーマに続き、サックス、トロンボーンのソロと、ハードな演奏だが、大らかな雰囲気に包まれた曲。
2曲めが、ちょっとクセのあるテーマを持った4ビート曲、アルト、トランペット、ピアノとソロを繋ぐが、曲調通りのノリの良い熱い演奏が繰り広げられる。
3曲めがちょいと楽しい、ちんどん屋な気配も感じさせる、餃子ブルース。明田川は、オカリナでのソロを披露している。
4曲めは、演歌濃度の非常に濃い曲で、これぞ中央線ってな様相。
池田のアルトサックスソロ、榎本のテナーサックスソロ、そして明田川のピアノソロと、たっぷりと時間をかけたもので、いずれも圧巻の演奏。
そして最後はドラムソロでテーマに戻る。
各人のソロはもとより、テーマを奏でる4管の重なり合いのインパクトが素晴らしい。明田川の唸りもしっかり絶好調。
MCでも語っているが、このライブはサックス奏者の国安良夫の追悼ライブだったようで、国安が亡くなったのが、1987年11月だったようで、このライブは同年12月にあったようです。
ベストは、全体にソロが快調な2曲めにします。
"エアジン・ラプソデー" 明田川荘之 (https://www.amazon.co.jp/dp/B000064HZ1/ )
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