"Song For Tomorrow" Daniel Santiago

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Daniel Santiagoのリーダー作を聴くのはこれが3作めです。
 これまで聴いてきたのは、単独リーダーは2018年の"Union" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64593790.html )、Pedro Martinsとの双頭バンドで"Simbiose" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64501885.html )も2018年。
参加作はもいくつか聴いてまして、
 Paula Santoroの名作 "Mar Do Meu Mundo" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61982134.html )、 Lasse Schjerningの2020年作 "Meets Pedro Martins & Frederico Heliodoro" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/476984315.html )
なんてのが自blogを検索すると出てきます。

本作は、Kurt RosenwinkelのHEARTCOREレーベルからのリリースってことで、リリース前の宣伝が目について、すぐ買いを決めています。

メンツは、Pedro Martins、Frederico Heliodoroとブラジル系お馴染みの面々に、レーベルオーナーのKurt Rosenwinkel、さらにゲストとして、Eric Clapton, Joshua Redman, Aaron Parksが加わります。豪華です。
Daniel Santiago(Vo,G,Syn,Per)、Pedro Martins(G,B,Per,Vo)、
Frederico Heliodoro(B)、Sergio Machado(Ds:1-4)、Renato Galvão(Ds:11)、
Kurt Rosenwinkel(G:2,5,6,7 Ds:5,6 B:9,12)、Charis Karantzas(G:11,12)、Marina Marchi(Vo:1)
Eric Clapton(G:1)、Joshua Redman(Ss:3)、Aaron Parks(P:4)、

演奏曲は、すべてDaniel Santiagoのオリジナルで、詞は共作等いろいろありそう。
1.Open World
2.Song for Tomorrow
3.O Que Valerá
4.Clara Manhã
5.How It Should Be
6.Mundo
7.Não Vai Apagar (Fly Lua, Fly)
8.Progressive
9.Roots
10.From the Mountains
11.Heroes
12.Não Vou
13.Salamander (ボーナストラック)

冒頭caipiでPedro Martinsが好んでいたようなフレーズからTotoのafricaを彷彿とさせる展開、Eric Claptonがギターを弾いているクレジットだが、これだろうなと想像はついた!
個人的にはかなり惹かれる展開で、先の展開の期待とともに萌える。
以降、sting等jazzのテイストを持ったロック(ただし、steely Dan なニヒルな気配は希薄)とブラジルらしいテイストとを合わせて感じられるような、そんな曲が並ぶ。
3曲めでJoshua Redmanが攻めたソプラノを聴かせ、4曲めではAaron Parksが、このアルバムでは唯一のアコピを響かせる。
双方とも曲のバックトラックに乗って自由に気持ちよく即興を繰り広げるような演奏を聴かせていて、非常に心地良い。
7曲めでギターががっつりフィーチャされているが、これがどっぷりKurt Rosenwinkelらしいギターで、クレジット上2曲めにフィーチャリングの記載があるが、間違いではないかと勘繰るくらい。
2曲めのラストが格好良いギターソロで締め括られ圧巻だがどちらかというとKurt Rosenwinkelぽいとは言い難く、7曲めのほうがいかにもな演奏がたっぷりと聴けるのだがはてさて。
あえて2曲めにフィーチャのクレジットを入れてきている真意が気になる。
後半はブラジル感が少し強めになってアコギの出番が増えてくる印象か?
最後の曲が、アコギ2本でしっとりめの美旋律をインストで奏で、これがCDのボーナストラックという扱い。

ベストは、いろいろ考えて2曲めにしましょう。

"Song For Tomorrow" Daniel Santiago (https://www.amazon.co.jp/dp/B08WV3Y7RG/ )

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