"Firefly" Alexa Tarantino

2_096.jpg
Alexa Tarantinoのアルバムを聴くのはこれが、2作め
前作もリーダーで買ったわけではなく、Christian Sands, Joe Martin, Rudy Roystonなんてメンツに惹かれての購入だったが、本作もとくに前作が良かったわけでも、リーダーを覚えていたわけでもなく。ただただメンツを見てそそられたというのが実情(Alexa Tarantinoには申し訳ない)
かくいうメンツは、前作とはRudy Roystonが引き続きなだけで他は一新し、Art Hirahara, Boris Kozlovという面々。
ビブラフォンのBehn Gilleceは過去に聴いたことがない人だが、調べたら、今年全く同じメンツでアルバムが出ていました。
 "Still Doing Our Thing" (https://www.amazon.co.jp/dp/B08W7DPSBL/ )
きっと2枚のアルバムを同時進行で作成したんでしょう。
と思ったら、このピアノトリオで別のアルバムが見つかりまして、Alex Sipiaginの "Upstream" (https://www.amazon.co.jp/dp/B091PR83JH/ )なんですが、この3人での活動が凄く活発化していることがうかがえます。

メンツは、以下のとおり。
Alexa Tarantino(Sax,Fl,Cl)、Behn Gillece(Vib)、Art Hirahara(P)、Boris Kozlov(B)、Rudy Royston(Ds)

演奏曲は、Alexa Tarantinoが6曲、他のメンツが各1曲のオリジナルを持ち寄り、Wayne Shorterが2曲とあわせて全部で12曲。
01 Spider's Dance
02 Mindful Moments
03 Move Of The Spirit
04 Iris (W. Shorter)
05 Daybreak
06 Surge Fughetta
07 Surge Capacity
08 La Donna Nel Giardino
09 Rootless Ruthlessness
10 Lady Day (W. Shorter)
11 Violet Sky
12 The Firefly Code

全体に8ビート4ビート系の爽やかな雰囲気を感じる曲調が多めという印象。
Alexa Tarantinoは、冒頭曲こそサックスを吹いているが、どちらかというとフルートを演奏しているほうがアルバム全体の雰囲気にマッチしたサウンドと感じられる。
ピアノは、アコピとエレピとを曲によって使い分けていて、印象としてはエレピのほうがより爽やか度の高い演奏になっているか。
そして、前述のフルートにエレピの組み合わせなんてのもあって、そうなると爽やか度はより上がってくるような様相になる。
そこにビブラフォンが入るわけだが、これがなかなか良い味を出していて良い起用だと思う。
ソロもかなり印象的だが、とくにピアノとビブラフォンの絡み具合が絶妙で、良い塩梅に重なったり離反したりして聴き応えのあるサウンドを聴かせる。
ドラムがRudy Roystonで、これも期待度が高かったのだが、こんな曲調なのと録音もちょっと弱めなのかRudy Roystonの本領発揮って感じではない曲が多めな印象。
が、それゆえに数少ないアグレッシブな曲でのドラムが映えているとも言える。
7曲めがアルバム中一番アグレッシブな曲になると思うが、ここがRudy Roystonらしい演奏が聴けるところ。
ただ、この曲はビブラフォンは入ってこない…
2曲めがエレピとフルートの組み合わせで爽やか度の高い演奏、3曲めはテンポちょっと速めのハードめの演奏、4曲めはバラードと、隣の曲とのギャップが大きくなるように曲が並んでいるようで、そこが聴き続けていて飽きさせない要因か。

ベストは、7曲めに次いでハードな9曲めにしましょう

"Firefly" Alexa Tarantino (https://www.amazon.co.jp/dp/B08WJWT5J3/ )

この記事へのコメント