"Squid Squad" 紺野智之
紺野智之というドラマーの1枚めのリーダー作で2018年にリリースされたもの。
これは中古漁りをしていたときにメンツを見て気になって購入したのだが、吉本のサックスと加藤のギターという組み合わせは、これまで予想したことがなかったので興味を持った次第。
紺野は1977生福島出身の人で、最近は東京でライブ活動をしているようだがこれまで全く縁がなく、CDでもライブでも聴いたことはありませんでした。
メンツは、上記記載の3人に、ベーシストに座小田諒一を入れた4人。座小田さんもこれまで縁のなかった人。
紺野智之(Ds)、吉本章紘(TS,Ss)、加藤一平(G)、座小田諒一(B)
演奏曲は、紺野のオリジナルが4曲(1,4,5,8)、吉本(7)、座小田(2)が各1曲、3曲めがこのアルバム名がクレジットされているので4者の即興でしょう、そしてDuke Ellington(6)で全部で8曲。
1.A Blues
2.Song The
3.Calisthenics(radio)
4.Morning Glory
5.Chair
6.Low Key Lightly
7.The Mystery of Onion Rings
8.Poptune
冒頭が4ビートで、他も4ビートを中心に比較的オーソドックスなジャズと言えそうな曲が並ぶ。
そしてフリーインプロが1曲含まれるが、これが3曲めということになる。
全体を通して聴いていて、こういうジャズ濃度の濃い演奏だと、加藤のギターの特異性、天才性が如実に際立ってくる感じが如実。
たぶん加藤は、瞬間的にどんな音色でどんなフレーズを差し挟むと演奏の全体の雰囲気にどういった効果を与えるかが判別でき、それを瞬時に音にして表現できるんだと思うが、ここでの演奏も全体の雰囲気に合わなそうどころか壊しそうな音を出していながら、実際には良い塩梅に溶け込んでいくようで実に素晴らしい。
これまでも主にライブで加藤のギターをいろいろと聴いてきたが、このアルバムでの演奏はなかなか際立っていると思う。
加藤の入らないサックストリオの演奏としても、しっかりとした演奏を楽しめ、吉本のクールな味わいのサックスとか個人的には好きだし、聴きどころだとは思う。
が、ここでは加藤の演奏の破壊力が尋常ではないなと…。
ベストは5曲めにします。
"Squid Squad" 紺野智之 (https://www.amazon.co.jp/dp/B07CCG1XQP/ )
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