"Cumplicidade" Michael Pipoquinha / Pedro Martins

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Pedro Martinsの新作がリリースされました。ただし双頭名義です。
Pedro MartinsはKurt Rosenwinkelの"Caipi" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64023568.html )からのつきあいで、これまで下記アルバムを聴いています。
 Lasse Schjerningのリーダー作 "Meets Pedro Martins & Frederico Heliodoro" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/476984315.html )

本作は、ベーシストのMichael Pipoquinhaとのデュオを基本にしたアルバムで、数曲にゲストが入る構成。
Michael Pipoquinha(B)、Pedro Martins(G)、Toninho Horta(G:7、10)、Monica Salmaso(Vo:5)、Thiago Rabello(Ds:11)

演奏曲は、Hermeto Pascoal, Cartola, Dominguinhos, Dori Caymmi, Guinga, Michael Pipoquinha, Toninho Horta, Herve Cordovil, Hamilton de Holanda という名前が並ぶ。
1.Azeitona
2.Desfigurado
3.Desilusão
4.Ninho de Vespa
5.Bolero de Satã
6.Resistência
7.Raul
8.Cumplicidade
9.Jangada
10.Mr. Herbie
11.Tipo Dani
12.A Vida Tem Dessas Coisas

インストだけで奏でられるサウンドは、これまでのPedro Martins関連のアルバム、演奏からすると、よりオーソドックスなサウンドといった雰囲気を持ったもの。
作曲者を眺めればわかる通り、ブラジルに限らずギターで奏でられる古いスタイルの音楽といった様相で、ショーロ、マヌーシユとかそんな雰囲気を感じさせるものも含まれる。
Pedro Martinsのアルバムという意識で聴いているとそこはかとなく違和感というか、期待していたサウンドとの差異の大きさを感じさせるものがある、というのが正直なところ。
Pedro Martinsは、これまでのKurt Rosenwinkelの影響が色濃いコンテンポラリー系ではなく、Toninho Horta等ミナス系のギタリストの影響を感じつつクラシックの奏法も加味したような演奏を聴かせている。
Pedro Martinsのブラジル方面でのギターのテクニックの確かさと、ギターとベースだけでシンプルに奏でられる、そのふたつの楽器が織りなす綾の巧妙さ、美しさは筆舌に尽くし難い心地良さをもたらしてくれる。
5曲めで女性ボーカル、7曲めでトニーニョの声がゲストとしてに入ってくるが、特にToninho Hortaの存在感は大きく、曲の雰囲気が大きく支配される。

ベストは1曲めでしょう。

"Cumplicidade" Michael Pipoquinha / Pedro Martins (https://www.amazon.co.jp/dp/B08KL7WJW8/ )

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