"What We Do Now"Taka Nawashiro
苗代尚寛という個人的には初めて聴く日本人ギタリストのリーダー作で、これは聴かせてもらった作品。
埼玉出身で現在はニューヨークを拠点に活動しているようです。年齢は見つけられませんでした。
本作は、2020年12月に配信だけでリリースされたもので、リーダー作としてはたぶん2枚めになるようです。
個人的には、メンツが豪華なところが白眉で、Ben Allison, EJ Stricklandというメンツをみれば聴きたい心を擽られました。
メンツはギタートリオに、ゲストが入る曲があるという構成。
Taka Nawashiro(G)、Ben Allison(B)、EJ Strickland(Ds)、Milena Casado Fauquet(Flh:2)、Judette Elliston(Voice:5)
演奏曲は以下の通りで、すべて苗代のオリジナルでよさそう。
1 No Turkey (7:18)
2 Without a Soul (6:47)
3 Song for Orange (5:31)
4 Alone Together (9:30)
5 Don't Know Anymore (5:09)
1曲めはどことなくPat MethenyのPhase Danceを彷彿とさせるような曲
2曲めは、フリューゲルホーンをフィーチャーした、ちょっとしっとりめの曲
3曲め6/8拍子の、これもPat Methnyがこんな曲調の曲を演っていたなぁと思わせる曲
4曲めが一番ギターの音色をいじったサウンドでズンズン突き進んでいくような曲調が格好良い
5曲めは女性によるボイスとフロントを半々に分け合った曲で、伸びやかな雰囲気を持った曲。
いずれの曲も、曲としては難解って感じでもなく、変拍子、拍が変化するようなものもなく、ギタートリオが基本なので気持ち良くリズムに乗って聴き進められる。
2曲にPat Methnyぽいと書いたが、いずれもECMの頃あたりのイメージを想起している。
苗代のギターも、ジャズ濃度濃いめのメセニーのような印象で、これは音色がぽく聴こえる場面が多めなのも影響していそう。
アウトしていくような変態性はなく、フレーズとしては真っ当な展開といった範疇で収めている。
要所で出てくる速いフレーズも難なくこなし、テクニック的にもかなりなものを感じる。
Ben Allison,EJ Stricklandのリズムはさすがに磐石で、しっかりフロントと対峙してくるのでリズムだけ聴いてても満足度は高い。
ベストは、1曲めになるんでしょう
"What We Do Now"Taka Nawashiro (https://www.amazon.co.jp/dp/B08RS1SYHX/ )
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