"The Arrival" Yotam Silberstein
Yotam Silbersteinの2003年にリリースされた初リーダー作で、今年になって国内盤で再発になったものを買い込んできました。
Yotam Silbersteinは、2016年の最後の国際フォーラムでのTokyo Jazz で無料で演ったコンサートを聴いてぶっ飛んだところからの付き合いで、その直後にリリースされたアルバムが下記。
"The Village" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63998975.html )
実際には、その本編で演奏されたのは上記アルバムの流れに則ったコンテンポラリー色強めの演奏だったが、そのリハーサルのときに短い時間だけ演奏したスタンダードが実に格好良く、その凄さだけが記憶に残っていたようなところもあり、Yotam Silbersteinの演奏するスタンダードを心待ちにしているのだが、いまのところそんなアルバムはリリースされておらず。
そういう意味も含めて、この初期作は個人的に待望の再発ということになります。
メンツは、おそらく同郷の2人を擁してのとりお。この2人を自blogで検索しても出てこなかったが、それぞれググると堅実に活動は続けているよう。
Yotam Silberstein(G)、Gilad Abro(B)、Doron Tirosh(Ds)
演奏曲は、Yotam Silbersteinのオリジナルが共作も含めて5曲で、残りの2人も1曲ずつ提供し、3,6曲めがスタンダード。
1. Perugia
2. Frythm
3. Too Close for Comfort
4. I Hate U Blues
5. Haper
6. Just One of Those Things
7. Blues for 007
8. Eitan
9. Perugia
期待したスタンダードではないが、全体に4ビートを中心とした選曲で、Tokyo Jazz で聴いた記憶を呼び覚ますようなサウンドを聴かせてくれる。
Yotam Silbersteinのアルバムではまさにこんな演奏が聴きたかったという演奏が並んでおり、見事にこのアルバムで個人的欲求が満たされたといっても過言でない、そんな演奏を楽しむことができて満足度は高い。
コンテンポラリー系を基本とするフレーズを基本とするが、オーソドックスなスタイルを加味した気持ち良くスインギーな演奏で、Yotam Silbersteinのギターの巧さ、扇子の良さをしっかりと感じとれる。
Gilad Abroの出過ぎずそれでいてソロはしっかり決めてくるベースも、Doron Tiroshのシンバルを基調にしながらしっかり煽ってくるようなドラムも、このアルバムの雰囲気にぴったりと合っていて心地良いギタートリオジャズを楽しむことができる。
ベストは1曲めにしましょう。
"The Arrival" Yotam Silberstein (https://www.amazon.co.jp/dp/B08XLL65P9/ )
この記事へのコメント