"Other Worlds" Joe Lovano & Dave Douglas Sound Prints

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Joe Lovanoと Dave Douglasの双頭バンドであるSound Printsの新作です。
個人的には2015年に1枚聴いているので、バンド活動が6年以上になっているということです。
このあとにも1枚リリースされていましたが、こちらは未聴でした。
いずれも、Dave DouglasのGreen Leaf Musicからのリリースです。
Dave Douglasは自身のレーベル以外からアルバムリリースはないのかもしれません。

メンツは、そんな双頭の2人に、Lawrence Fields, Linda May Han Oh, Joey Baronの3人で、これは2015年から不変です。これも凄いことだと思います。
Joe Lovano(Ts)、Dave Douglas(Tp)、Lawrence Fields(P)、Linda May Han Oh(B)、Joey Baron(Ds)

演奏曲はJoe Lovanoが5曲、Dave Douglasが5曲のオリジナルを持ち寄っています。
01 Space Exploration
02 Shooting Stars
03 Life On Earth
04 Manitou
05 Antiquity to Outer Space
06 The Flight
07 The Transcendentalists
08 Sky Miles
09 Pythagoras
10 Midnight March

Joe Lovano、Dave Douglasという名手2名によるフロント2管。
この2管のそれぞれの演奏も、折り重なるように複雑に絡み合うアンサンブルが大いなる聴きどころではあることは間違いない。
それに負けず劣らずの存在感を見せるのが、4ビートでのドライブ感あるサウンド、アルコ弾きでの深い音色、と低音を響かせる Linda May Han Ohのベース。
そして、おおらかでありながらインパクトのあるJoey Baronのドラムの存在感も相当なもの。
曲によってピアノが前面に出る場面もありピアニストを引き立てようとする意識を感じる部分もあるが、全体を通してインパクトとしてはちと弱いか。
それだけ、フロントの2人と、リズムの2人の存在感が強烈に大きいと聴いてしまっている。
大雑把な印象として、後半に行くに従って、モーダルな雰囲気が出てきてシリアスな気配が現れてじっくり聴かせるような感じに変化していくイメージ。
アルバムトータルのコンセプトみたいなものがあるのかもしれない(前作の紹介文を再読したら、Wayne Shorterの音楽が元だったらしい)が、聴くだけの身には明確なものは感じられず。
それよりも2管それぞれのがっつりとした演奏と緻密なアンサンブル、リズムの2人のハードな演奏と、曲としてというよりは広く演奏の面白さを堪能するのが吉だと思わせる。

ベストは3曲め

"Other Worlds" Joe Lovano & Dave Douglas Sound Prints (https://www.amazon.co.jp/dp/B08WV25VZ8/ )

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