"Purest Form" James Francies

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James Franciesは、2019年初頭のPat Methennyの来日公演で、Nate SmithとのSide Eyeというトリオで出演したところから一気に注目されはじめた逸材。
その後、自身のリーダー作 "Flight"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64772023.html )、
Chris Potterの格好良いアルバム"Circuits"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64788162.html )
に参加、このあとPat MethennyのSide Eyeのライブ盤が9月にリリースされる予定です。"Side-Eye NYC"(https://www.amazon.co.jp/dp/B09914FY8X/ )

本作は自身の2作めのリーダー作でセクステットを基本に、弦楽四重奏、ボーカル等が入ってくる構成。
James Francies(P,Key,Vo)
Burniss Travis(B)、Jeremy Dutton(Ds)、Immanuel Wilkins(As)、Joel Ross(Vib)、Mike Moreno(G)
Bilal(Vo)、Peyton(Vo)、Elliot Skinner(Vo)、DJ Dahi(Drum programming)
Francesca Dardani(Vln)、Sulamit Gorski(Vln)、Marta Bagratuni(Cello)、Tia Allen(Viola)

演奏曲は、1曲を除いて、共作を含むJames Franciesのオリジナル。
01 Adoration
02 Levitate
03 Transfiguration
04 Blown Away Feat. Peyton
05 Rose Water Feat. Elliot
06 My Favorite Things
07 Stratus
08 713
09 Melting
10 Where We Stand
11 Freedmen's Town
12 Eyes Wide Shut Feat. Bilal
13 Still Here
14 Oasis

ドラムが、シンセが、その他いろいろな楽器が、次から次へと入れ替わってうねるようなサウンドを繰り出してくる。
そんなサウンドに乗っかって、ピアノだったりサックスだったりビブラフォンだったりが主旋律、即興を乗せていく。
さらに、そんな間隙を縫ってボーカル、ボイスの入ったトラックが入り込んでくる。
電子楽器のサウンドにさらに電気処理を施したような音を駆使して大仰でドラマチックなサウンドを構築し、古くからのブラックミュージックを模範として、最近流行りのサウンドを構築していったと感じさせるような様相。
音もフレーズも変幻自在のキーボードプレイと、こちらもバリエーション豊かにさまざまなリズムを繰り出してくるドラムと、この両者のせめぎあいが個性的でもあり実に面白い。
クレジット上、弦楽器を含めてさまざまな楽器が記載されているが、登場は限定的で、弦楽器はたぶん7曲めの短い曲だけでの登場だったと思う。
最近話題のImmanuel Wilkins, Joel Rossの両者も1曲だけでは無かったと思うが、それでもそう頻度高く登場しているわけではない。贅沢な器用です。
6曲めが有名曲の、My Favorite Things。
テーマはごくごく真っ当なものだがその周囲を彩るサウンドが斬新で、こんな演奏も楽しいんじゃない⁉︎と思わせるようなもの。拒絶する人もいそうだが。

ベストは3曲めでしょう。

"Purest Form" James Francies (https://www.amazon.co.jp/dp/B08ZWFTC5Y/ )

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