"POP MUGIC" 井上銘
井上銘の新作は、自身が歌を歌っているミニアルバム。
前作が2020年の"Our Platform"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/473918311.html )で、カルテットによるガッツリとしたアコースティックジャズだったので、いろいろやりたいことがあるのか増えてきたのか..。
このアルバムがリリースされる直前に、CRCK/LCKSからの脱退を表明していたのは、自分でも歌いたいという欲求の表れなのかもしれません。
メンツは、ピアニスト3人、ベーシスト2人、ドラマー2人を曲ごとに起用するというちょっと豪華なつくり。
井上銘(Vo,G,Key,B)
宮川純(Key:3)、渡辺翔太(P,Key:1,4)、泉川貴広(key:5)、角田隆太(B:3)、山本連(B:1,2,5)、石若駿(Ds:1,3,4)、柵木雄斗(Ds:2,5)、福家巌(Steel Guitar:2)
演奏曲は、本人の作詞(共著もあったが)作曲の全部で5曲。
1.Crazy Days
2.キミナミ
3.Dreamy
4.Lonely
5.Never Too Late
シティポップス調の歌詞も爽やか男子的なものでそう感情を込めすぎないようなさらりとした歌い方。
個人的嗜好は、歌唱寄りも演奏に興味の対象が行くわけであるがw
さりげないという表現がしっくりくる柵木のドラムに対し、ごっつり複雑なパターンのドラムを叩く石若。
浮遊館を感じさせるようなふわりとした演奏を聴かせる宮川のピアノ、キラキラした華やかさを醸し出すような渡辺のピアノ、さらりとしていながら、押さえるところは良い感じに主張してくる泉川のピアノ。
井上バンドのキーボードを長年担ってきているだけあってツボを心得ているような演奏。
最後にひとフレーズだがソロを用意してあるのがまた良い感じ。
いずれもバッキングが主なので、前面での派手な立ち回りはない中で、控えめながらの主張で感じられた印象。
しっかり聴けば各人の持ち味が良い塩梅に引き出されているのは感じられる。
そうは言ってもインパクトのある演奏、要所での主張を持った演奏を聴かせるところはギターが持ってく。
さすがにテクニックに裏打ちされた縦横無尽の演奏は素晴らしいものがある。
その井上の歌唱は...
ベストは3曲め
"POP MUGIC" 井上銘 (https://www.amazon.co.jp/dp/B095PC6PCR/ )
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