"Siren Propaganda" SMTK

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最近の若いミュージシャンで多く話題に上がる面々で結成されているバンド、SMTKの2枚めのアルバム。
正確には、ミニアルバムが限定で出ていたので3枚めになり、紹介記事は以下の通り。

メンツは、自blogの途上頻度がとっても高い石若駿、近々初リーダー作(https://www.amazon.co.jp/dp/B09CRW382T/ )がリリース予定の細井徳太郎、2020年にリーダー作(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/474534583.html )を出している日本の若手と活動しているオーストラリア人のMarty Holoubek、一昨年リーダー作(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/470849815.html )をリリースし何かと話題になる松丸契、という面々。
本作ではさらにラップをフィーチャしている。
最近、ジャズミュージシャンという枠を普通に崩し、本作のようにラップを入れ、歌を入れと、ジャンルレスに幅広い活動を積極的に進める若い人がものすごく多い印象。
悪いことではないが、おっさんが金払って買う際に、これはいらなかった。。となる場合が出てきたりと..(悩)

メンツは上述のSMTKの4人に、ラップの人が3人入った以下の通り。
石若駿(Ds)、細井徳太郎(G)、Marty Holoubek(B)、松丸契(Sax)
os Monos(Rap:1,6,7)、.TaiTan(Rap:2)、没 a.k.a NGS(Rap:3)

演奏曲は、共作、個人作含めメンバーオリジナルで全部で8曲。
1.Headhunters
2.マルデシカク
3.Diablo
4.Genkai Mentaiko
5.Minna No Uta
6.Ambitious pt.1
7.Ambitious pt.2
8.Love Has No Sound

8曲中5曲がラップをフィーチャーしたもので、ラップなしなのは3曲にとどまる。
さすがに還暦が見えてきたおっさんにはシームレスに受け入れるだけの度量はないのだが、当然のこととして、ラップが若い世代の流行りで、普通になってきていることは認識しているつもり。
ラップも、ジャズも含めブラックミュージックの広範囲にわたる波及の延長のひとつにあたるということで良いと思うが、そういう意味でも、1970年代前後にジャズがファンクを取り込んで発展したように、ジャズがラップを取り込んで発展していこうとするのはなんとなく理解できるし、そろそろそれを一律拒否する時代も過ぎ去ったかなという気もしないでもない。
というのが前段。
ラップの良否は、よくわからんので割愛。日本語でやってます。
松丸のフリーな気配を内包したサックス、展開によっては、ラップに闘いを挑むような感じに果敢に絡んでいく場面も。
音色もちょっと独特で、ちょっとエキゾチックな気配を醸す細井のギターとともに一種異様な雰囲気を醸成していく。
石若のドラムの変幻自在でありながら強力なドスを効かせたビートを叩き出していて、迫力がすごい。
Marty Holoubekの迫力ありながらしなやかなベースとともに強力なグルーヴを楽しませてくれる。
ラップが入ると、演奏は裏方っぽい役割になってしまうが、ラップを無視して演奏に注視すれば要所でがっつり聴き応えのある演奏を楽しむことができる。

ベストは8曲めにします。

"Siren Propaganda" SMTK (https://www.amazon.co.jp/dp/B097Y9YK7K/ )

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