"Over The Rainbow" Jorgen Emborg / Steve Swallow

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ジャケットをみると、JAZZPAR PROJECT 1992 という語が見えるので、その頃の音源なんでしょう。
リリースは2021年で良いようですが、なんで今頃?という気はします。
本作は聴かせてもらっています。
自blogでSteve Swallowを検索すると、彼の曲を演奏しているライブ等は多く出てくるが、本人が演奏している(とくにリーダー作)作品は、 "Damaged In Transit"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a57851466.html )だけで、恥じ入るばかりです。

Jorgen EmborgというデンマークのピアニストがSteve Swallowと双頭名義で作成したアルバムで、メンツとしては1ホーンカルテット+パーカッションという構成。
Jorgen Emborg(P)、Steve Swallow(B)、Fredrik Lundin(Ts,Ss)、Alex Riel(Ds)、Lisbeth Diers(Per)

演奏曲は以下の通り。
01. Uneven Thinking
02. Waltz In Four
03. Forgotten Truth
04. Over The Rainbow
05. My Kind Of Blues
06. On The Second Day
07. Some Other Time
08. Password
09. Say After Me Please
10. Sweak Spedish
11. One Step At A Time
12. Impatience
13. Temporary Agreement

ゆったりめのしなやかな美旋律といった様相で、なんというかお伽話っぽい雰囲気というかそんなイメージを想起するような曲調が並ぶ。
Steve Swallowのある種独特のベースサウンド(が個性で魅力)と言えると思うが、それがしっかりと映える曲調を揃えているなという感じ。
そんなSteve Swallowは、ここでも絶好調に、彼らしい粗さを感じさせないけど存在感のあるベースラインが全編にわたって冴えている。
双頭のピアニストのJorgen Emborg も程よくコロッとした演奏で、ソフトな雰囲気をたっぷりと醸し出しており、見事にアルバム全体の心地良さに繋がっている
フロントにはサックスが立つが、前面で目立つような感じでもなく堅実に曲の体裁を形成していくような感じで、ベースとピアノが主役であることを阻害していない。
冷静に聴いていて、そう消極的な演奏ってわけではないが、それでもそう聴こえるのは、音量バランスのせいなのか、絶妙に派手にならないようフレーズの選び方をコントロールしているからなのか…。
4曲め、7曲めと、スタンダード曲を入れ込んできているが、アルバム全体のイメージにのっとった演奏、聴き知ったフレーズは安心感がある。

ベストは6曲めにしましょう

"Over The Rainbow" Jorgen Emborg / Steve Swallow (https://www.amazon.co.jp/dp/B00000AX8X/ )

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