"All Things Are" Kevin Hays / Ben Street / Billy Hart

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Kevin Haysの近作は以下の通り。
見てわかる通り、standardをもじったタイトルをつけており、本作のタイトルも同様のロジックになっており、同じコンセプトで作られた作品であることがわかる。
メンツは前者が大所帯、後者はサックスの入ったベースレスのトリオと、編成はがらりと変えてきているところがおもしろい。

本作は、オーソドックスなピアノトリオ編成で以下の通り。
Kevin Hays(P)、Ben Street(B)、Billy Hart(Ds)

演奏曲は、Kevin Haysのオリジナルが6曲とスタンダードで全部で7曲
1.New Day
2.Elegia
3.Unscrappulous
4.For Heaven’s Sake
5.All Things Are
6.Sweet Caroline
7.Twilight

冒頭曲が抽象的なテーマで、Kevin Haysのピアノと3者のやりとりを聴いていると、どことなくKeith Jarrett standardsの演奏を彷彿とさせる。
Kevin Haysが唸るのも,そんな雰囲気を冗長させているのかもしれない。
ピアノ演奏自体は低音と高音を乱高下するようなコロコロした演奏で、それがなんとも心地良い。
Billy Hartのドラムも、standardsの演奏を意識して聴いていると、あそこまでスピリチュアルではないにしても、どことなく Jack Dejohnette を感じさせる部分もあるようなないような…。
5曲め後半の4バース?の後半では笑い声が聞こえるのは交歓の妙でしょう。
4曲めがスローな演奏だが、この演奏が意思の明確さを感じさせるキリッとした演奏で好印象。
3曲めはScrapple from the Appleが元、5曲めは、All The Things You Areが元の曲。
前者はいかにもな感じでそれがわかるが、後者はコード進行のパクりはわかるが旋律は明瞭にはわかりにくいようなつくり。

ベストは、4曲めにしましょう。

"All Things Are" Kevin Hays / Ben Street / Billy Hart (https://www.amazon.co.jp/dp/B091DYSB43/ )

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