"Live At Dede Studio Tokyo" 栗林すみれ

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栗林すみれのリーダー作を買うのは、実はこれが初。
過去のアルバムでチェックしていたものもあるんですが、結局買わずじまいになっていました。
参加作は聴いてまして、Niran Dasikaのリーダーアルバムでピアノを弾いています。
ライブも石神井公園で行われていた「森のジャズ祭」の2018年のときに出演していたはずで、現地には行ってました(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64646978.html )が、彼女のバンドは遠めで聴いただけにしてしまいました。

本作のメンツは以下の通りで、御多聞に漏れずの石若買い。
栗林と石若は前述のNiran Dasika盤で共演しており、ベースのMarty Holoubekは、彼のリーダー作に石若が入っているという縁。他にも Aaron Choulai盤、石若のSongBookシリーズに入っていたりと、この2人(とその界隈)は普段から多く共演しているんだと思います。

そんな若手2人をリズムに従えたトリオでのライブってことで期待感を持って購入に及んでいます。
栗林すみれ(P)、Marty Holoubek(B)、石若駿(Ds)

演奏曲は、すべて栗林さんのオリジナル。
1.Departure Time
2.Look For The Almond Blossoms
3.The Hope
4.Waiting
5.Spring Hymn
6.Nobody There
7.Interlude
8.Scenery Behind
9.Sketch No.2~Portrait
10.Wild Tale

ハードバップ系、e.s.t.風、美旋律系、ラテン調、フラメンコっぽい曲、はてはクラシックを想起させるものなどなど極端に広くはないが、それでもいろいろなスタイルを想起させる演奏が並ぶ。
しっかりしているが強過ぎないタッチで、確実な運指で聴かせる曲と、ペダル操作で響きを存分に効かせた曲と、表現も多彩に聴かせる栗林のピアノ。
曲によっては、歌っているような唸っているような声が聞こえる場面も。
相変わらず複雑なパターンの石若のドラム。
3曲めのピアノとベースが少ない音数で奏でているところをざわざわと埋めていくさまは、石若をフィーチャーしている見せ場と言って良いでしょう。
静かな曲をざわつかせるような独特の雰囲気を作り出していて、そういうところが実に魅力的。
Marty Holoubekは、前述の通り石若との共演も多く、堅めの音色でグイグイと演奏をけん引していくよう、石若との良いコンビネーションを聴かせる。
7曲めのInterludeがほぼ石若のソロで、鳴り物多用激しさというより多彩さのあるドラミングをこれでもか!ってくらい聴かせてくれる。

ベストは、8曲めにします。

"Live At Dede Studio Tokyo" 栗林すみれ (https://www.amazon.co.jp/dp/B095HGYBQ8/ )

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