"Little Boys Eyes" 土岐英史

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このアルバムを聴かせてもらったのは、6月の新譜試聴会(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/482194736.html )のときで、その後お借りして全部を聴かせてもらいました。
6月の新譜試聴会は6/26に開催されたのですが、その土岐英史の訃報は6/28にニュースになりました。
6/26に逝去していたとのこと。がんだったようですが、死期を悟っての録音だったのかもしれません。
個人的に、土岐英史のサックスはあまり縁なく、山下達郎の曲では意識せず聴いていそうですが、土岐さんを意識して聴いているのは、チキンシャックのアルバムを聴いた記憶がある程度。。

本作は、2ギターを擁したトリオという変則的な編成。井上銘は自blogでの登場頻度は高いです。
荻原亮は、宮川純のアルバム “The Way” (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63415010.html ) で聴いてます。
2021年8月に初リーダー作がリリースされたようです。
土岐英史(As)、荻原亮(G)、井上銘(G)

演奏曲はスタンダードを中心としたもので全部で9曲。
1.Beautiful Love
2.The Guitar Man
3.Wyeth
4.The Man with a Little Boy's Eyes
5.Smoke Gets in Your Eyes
6.Sunny
7.C Minor
8.My Foolish Heart
9.You’d Be So Nice to

ギター2本にサックスという構成がまず珍しく、この構成で紡ぎ出されるサウンドが如何様なものかという好奇心で、1回めの聴取が終わったような感じ。
このアルバムをだらだら聴いているときに訃報を知ったんだと記憶してますが、訃報の前後で同じ演奏を聴いていてもその印象は全然違ってしまうわけで、この文章も支離滅裂にならざるを得ないところもあるのだが。
できるだけ一貫した文章になるよう修正を加えつつの以下の文章。
冒頭の、過去聴いてきた演奏よりちょっと速めのテンポで奏でられる有名曲、土岐のちょっと掠れ気味のサウンドが枯淡の雰囲気を醸していて良い雰囲気。
2本のギターは、サックスとのユニゾンと、伴奏という分担で、ユニゾンのあとはソロを取っているばめに繋がっているのが多い感じ。
全体にバラードを多く含むゆったりめな曲が多めで、土岐のパリッとした演奏の魅力ではなく、しっとりとした雰囲気の中でのサックスサウンドを聴かせていて、この魅力を前面に出すという意味で、ベース、ドラムを廃してギター2本を擁した構成にしているのは、必然的と感じさせるくらい見事に説得力のある構成と言える。
ギターだが、たぶん左が井上だと思うが、比較すると表現力、表情が豊かな感じで、右のほうがグルーヴ感のあるような演奏をしている印象。いい塩梅にテイストが異なっていて良いコンビネーションだと思う。

ベストは6曲めにします

"Little Boys Eyes" 土岐英史 (https://www.amazon.co.jp/dp/B0935VRWWY/ )

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